概要
今回はジャパンスティールチャレンジ(以下JSC)のロングガン部門用の軽くて安い銃を作ろう、という話です。
1回目の今回は「こんな感じにしたいな」という構想を話します。全何回になるかまだ決めていません。
コロナ禍でおあずけだったAPS本大会も久しぶりに開催され、エアガン趣味を始めた当初からの目標だったAPSライフル本大会出場も無事に果たせました。せっかくなんでハンドガンも出ましたが。
結果はライフルクラスでやっとエキスパートバッジに昇格出来ました。ずっとライフルの練習ばかりしていたので久しぶりに味わった「努力が報われた」感でした。
そもそも「下手でもいいじゃん楽しけりゃ!」が座右の銘なんですが、上達の証が数字として残るというのは良いモチベーションになりますね。
他人に勝ちたいとは思わないけど、以前の自分には勝ちたい!・・・と思って、本大会前は連日連夜、APSライフルの練習ばかりやってました。
速く撃ちたい!という衝動
毎日ゆっくり狙って撃ってばかりいたので、大会が終わって結果も良くて気分が解放されてみると「速く撃ちたい!」という衝動が湧いてきました。
よし、スピードシューティングだ!・・・元々鉄板撃ちは大好きです。
弾が金属に当たる音が好きだから実銃でなくエアガンを趣味にしたという経緯もあるし、後述するロングガン部門の発足も興味があります。
ゴルゴが好きなんで、いつの間にか長物好きになったようです。
どうせやるなら好きな銃でやりたい!という訳で、
マルゼンのvz61スコーピオン、ガスブロのサブマシンガンです。これでやります。(長くねえじゃん⁉︎というツッコミはごもっともです(^^;)
理由は沢山あります。好きな形というのが1番ですが、それ以外では軽さと安さです。
速く動く競技なので軽い事は重要だと思います。精密射撃とは逆ですね。
マルゼンのスコーピオンは本体と空のマガジンで1012gです。
KSCのヘビーウェイトモデルのスコーピオンだと約1.5キロなので、もう少しズッシリ感があるんですが、この軽さだと持った感じはハンドガンです。
リミテッド仕様のハイキャパは本体と空マガジンで843gでした。集光サイトと外部ソース用プラグ以外はノーマルです。
計測するとスコーピオンの方が少し重いですが、この程度の差だと持った感じは大して変わりません。普通に片手で振り回せます。
それをライフルの持ち方で両手で持つんですから、メチャクチャ軽く感じます。
スピードシューティング界の最先端は?
今年(2022)の4月からJSCでもライフルクラス(ロングガン部門)が始まりました。
こういうの↓を日本でもやろうって事ですね。
ケンシロウ君、恐ろしい速さですね!今やチャンピオンですもんね。YouTubeでいいからシューティング教室やってくれないかな。
日本の最高峰の早撃ち大会でどんな銃が勝つのか?によって国内スピードシューティング界の流行も影響を受けているようです。
優勝候補の1人、マック堺さんは電動ガンを選びました。
電動M4マック堺モデルはこちら。重量は1460gだそうです。↓
第1回JSCロングガンクラスの大会の様子はこちら↓
こっちは、なんと約1kgの超軽量カスタム電動M4!M4で1キロとは凄いですね。これなら電動を選びたくなるのも分かります。↓
マック堺さんは2丁めのJSC用電動ロングガンを買ったようですね。今度は1345gだそうです。1丁めより115g軽くなったようです。↓
2022年春に開催された第1回のJSCロングガン大会でも電動を選んだ方が多かったようですね。リザルトはこちら↓
9位までは全て電動。マルイが居ませんね。
レギュレーションではガスブロでも良いんですが、フロンガスのリキッドチャージじゃないとダメ!と書いてあります。
(後日追記:2023年2月のJSCロングガン会場で、外部ソース解禁の方向で検討中という発表がありました。2024年のJSCロングガンでは外部ソースが使えるかも知れません。欲を言えばハンドガンクラスと同様に圧縮空気もOKにして欲しいですね)
(後日追記2:上記及びetcに関してマック堺さんが興味深い動画を上げて下さいました。↓)
〜追記はここまで〜
外部ソースの圧縮空気やCO2を使えるならまだ良かったんですが、フロンガスのリキッドチャージでは安定性が不安ですからね、生ガスも噴くし。こんなふうに↓
でも、以前のJSCでリキッドチャージでやってた時期もあるみたいだし、全く使えないって程じゃないみたいですけどね。こんなふうに↓
この鮫島さんの動画、大好きです。勝ったと分かった瞬間に雄叫びを上げた時のシマダさんの気持ちを想像すると、もう・・・言葉になりません。
この栄冠を掴み取りたいから・・・この感動を味わいたいから・・・死ぬ時に「楽しかったぁ〜」と言いたいから・・・優勝を狙えるような人達が少しでも有利な道具を選びたい、という気持ちもよく分かります。
電動ガンの進化
以前はスピードシューティングで重要なトリガーレスポンスでは電動ガンはガスブロに到底敵いませんでしたからね。
ただ、時代は変わり電動ガンも進化しました。プリコック、電子制御、ショートストローク・・・最新式のカスタム電動ガンであれば、トリガーレスポンスでもガスブロと全く変わりません。
私も先日、エアソフト97の店頭で最新式のC.A.Tの空撃ちをさせてもらいました。
予想以上でした!自分で触ってみてはじめて分かった速射性能の凄さ。マルイの次世代電動ガンなら私の指のスピードでもセミロックする事がありますが、これは無理です。
わざとセミロックさせようとして速く引いても指のスピードが追いつきません。
電動ガンの音・・・ウィーンポン・・・とか、キュンキュンキュンというモーター音がオモチャっぽくて嫌いだったんですが、ここまで速いとモーター音がいつ鳴ってるのか、全然分かりませんでした。
そしてガスブロと遜色ないレスポンスが気持ちいい!
ピストンの動きがよほど速いのか、銃が軽いのか、ガスブロ程じゃないけど少しリコイルみたいな反動もあって楽しいし。
トリガーフィーリングも調整可能なようで、
この黒い方はセカンドステージで若干重くなる感触があって、シアを落とすような手応えがあって私の好みでした。ドットがプレートに重なったタイミングに合わせる撃ち方がやり易い気がします。マック堺さんもこの手応えのあるタイプを選んだそうです。
この赤い方はそういう手応えは無いんですが、その代わりに、トリガーをセット位置まで戻しきらずに少しだけ戻すだけでまた発射出来るので、サバゲーのセミオート戦で弾幕を張るような火力重視の連射が可能です。
どっちが良いかは好みだと思いました。
レスポンスさえ問題ないなら、射撃性能の安定性はガスより電動の方が上ですからね。
ここ数年の電動ガンの劇的な進化に比べると、ガスブロの方はCO2が台頭して来たくらいで、フロンガス絶滅の対策を決めあぐねて進化が止まっているようにも見えます。
今こそ温室効果ゼロのエアタンクを復活させれば良いと思うんですが・・・
極悪ハイパワーなんて過去の遺物です。
今の技術で安全なレギュレーターやリリースバルブを作れば・・・と思うのは私だけでしょうか。
おっと、話が脱線しました。JSCロングガンの話に戻します。
外部ソースOKのレギュレーションにならない限り、優勝狙いの人達は電動一択でしょうね。
優勝狙いの人達は・・・です。つまり、私には全っっっ然、関係ありません(笑)
エンジョイ勢の私は遠慮なく好きな銃を撃たせてもらいます。
それにロングガンの場合はポイントスタートです。ホルスターから抜いて振り上げるハンドガンより振り上げる高低差が少ないので液化ガスがそこまで揺れないような気もします。なら、生ガスを噴き難いかも知れません。
まぁ、ライフルの場合はバレルが長いので初速の調整もシビアでしょうからね。特に海外製とか。となると運営側が神経質になるのも分かるような気もします。
電動ガン競技銃の問題点
これを触った直後から「最新の電動良いじゃん!」と思って、ちょっと欲しくなったんですが、大きな壁が立ちはだかりました。
高っ!!
さっきの動画にも出てきたような瞬発レスポンスの軽量電動ガンは、ショップカスタム品です。
それなりの高価なパーツを使ったり、手作業で軽量化したりして、やっとあの目の覚めるような性能を手に入れたんです。
まぁ、ハイキャパだって本気でレースガンを作れば結構なお値段になるようなので、職人の技術料と考えれば納得の値段なんですが。
JSCで上位を狙うレベルの人達なら「背に腹はかえられん」となるでしょうが、私にとっては「その金額はちょっと・・・」という値段でした。
価値観は人それぞれです。私がスピードシューティング上級者、或いは競技銃コレクターだったら「高いけど必要だ」と思ったでしょうね。
もしくは「失敗覚悟で自分で組んでみたい」と思ったかも知れません。ガンスミスに憧れるド素人な一面があるので。
上級者の気持ちは想像しか出来ませんが、コレクターの気持ちはちょっと分かります。
競技用の道具って独特の魅力があります。贅肉を削ぎ落とされたと言うか、極限まで突き詰めたと言うか、プロボクサーの肉体のような。見た目も性能も全然違います。
下手でもいいから、こんな銃で競技に出れたら楽しいだろうな・・・
マルゼンvz61スコーピオンの方向性
また話がぶっ飛び始めたのでスコーピオンに戻します。
要はお手軽な初期費用でJSCロングガンで遊びたいんですよ。このマルゼンのスコーピオンを買う時も「早撃ちにも使えそうだな」と思っていました。
とりあえず、スコーピオンをJSCロングガンのレギュレーションに合うようにします。
最高峰のJSCに合わせておけば、JSCよりは気軽なアンリミテッドや入門&練習に最適なPPSにも出られますからね。
現状でレギュレーションに引っ掛かるのは長さです。
JSCとアンリミテッドの場合、ロングガンは60センチ以上なので短い銃はダメです。
PPSなら肩付けさえ出来れば全長の制限はありません。
スコーピオンは蠍の尻尾(ワイヤーストック)を伸ばした状態でも実測値で520mmしかないので約8センチ足りません。
因みに、よく狙い辛いとか首が縮こまって据銃しにくいとか言われるスコーピオンのワイヤーストックですが、
こんなふうに、無理に肩付けしないで耳の下の顎の骨(下顎骨)に引っ掛けるように頬付けすれば、サイトも見やすくて据銃も安定する、なかなか良いストック形状だと思います。
反動のある実銃じゃこんな据銃は無理そうですが。
この状態だとストックを後方に押し付けるんじゃなくて、ストック後部の曲がった部分で下顎骨を前方に引っ張って安定させています。
銃がグラグラする時の回転軸の支点は身体と密着しているストック後端部なので支点に押し付けるより引っ張った方が安定します。
掌の上で鉛筆を立てようとするとすぐ倒れますが、鉛筆を指で摘んで吊り下げれば安定するのと同じです。
これ、イングラムでも出来るんですけどね。因みにイングラムなら特徴的な巨大サプレッサーを付ければ全長問題は解決します。
この引っ張り頬付け、サバゲーで動きながら片手で撃つ時に据銃を安定させたくて色々試してみたら上手くいった方法です。
動きながら安定させる、この特性を活かしながらスコーピオンを早撃ち仕様に出来ないかな?と考えた末に思い付いたのが、延長ワイヤーストックの増設です。
私のような素人にも可能な方法でどうやって作るか?は、何となくですがプランを立ててあるので次回のvol.2で書きます。
ドットサイトは必要?
私はvz61のノーマルの形が好きなので、なるべく崩したくはないんですが、必要な物まで削り過ぎて本来の目的であるスピードシューティング自体を楽しめなくなっては本末転倒です。
そこで気になったのは、ドットサイトは必要か?です。
これがノーマルのサイトの見え方です。引っ張り頬付けをすれば、楽な姿勢でこのくらいの見え方になります。
これ、森林サバゲーだと強いんですよ。森林では匍匐前進するので下半分が見え難い事はデメリットになりません。
光学機器みたいに上側に出っ張っていないので匍匐状態のまま草むらに潜んで、こちらに気付かない敵を一方的に撃てる事が絶大なメリットになります。
私のような下手糞が森林ならそこそこヒットを獲れるのはこれのお陰です。
とは言え・・・それはサバゲーなら重要なステルス性能の話です。シューティングでは関係ありません。
スピードシューティングで大切なのは、マック堺さんもよく言っているような「パッと来た時の視認性」です。
はじめてマックさんの動画でこれを聞いた時、「パッと来た時って何?」と分からなかったんですよ。
自分でやってみて良く分かりました。視界の中に凄い速さでサイトが飛び込んで来た時に、フロントサイトやドットを如何に早く見つけられるか?という事です。
その為に
- フロントサイトに白丸を塗ったり
- 集光サイトに換えて少しでも光らせたり
- ドットサイトを載せて思い切り光らせたり
- ドットのサイズを大きくして光っている面積を増やしたり
- ドット光量が充分に明るいドットサイトを選んだりして
照準線が何処を向いてるのか?を0.1秒でも早く見つける!その為の視認性という意味なので、サバゲーや精密射撃での視認性とは求める要素が全く違います。
そこでドットサイトを買う前に・・・
フロントサイトに蛍光テープ
を貼ってみてはどうか?と思い付きました。
ホントなら集光サイトに使われている集光ファイバーの方が効果的だと思いますが、加工が面倒臭そうだったので妥協案です。
ぐるっと巻いてセロテープで補強してみました。
真っ黒のサイトよりは格段に見やすくなったような気がしたんですが・・・
実際に5mレンジで鉄板を撃ってみると、照明が当たる角度によって、かなり暗くなる事がありました。この写真、暗いとフロントサイトが黒く見えるでしょ?
シューティングレンジって場所によっては薄暗い所もありますからね。
これはAPSライフルのマイクロサイト仕様の時に辛酸を嘗めた「よく見えないと楽しめない」のと同じ事では・・・⁉︎
やっぱり素直にドットサイトを載せましょう。
フロントサイトに照明や日光が直接当たるような明るい場所ならノーマルの黒いサイトよりは見やすいので、状況次第では使えそうな気もしますが、今回は却下です。
ドットサイトを載せると蠍の尻尾を完全には折り畳めなくなります。
サバゲーだと狭い場所で据銃する時や蔦が絡まりそうな所で折り畳めると便利な場面もありますが、シューティングなら運搬用ガンケースが少し大きくなるだけです。
どっちにしろワイヤーストックを延長する予定なのでハイキャパと同じガンケースには入らなくなりますからね。
これはマルイの電動ですが大きさはマルゼンのガスブロも同じです。ハイキャパ用のハンドガンケースに納まるので電車やバイク移動でも余裕です。
この携帯性が損なわれるのがちょっと痛いですが、まぁしょうがないですね。
ドットサイトと延長ストックを現地で組み立てるのも面倒臭いし。
まとめ
ドットサイト、マウントレール、延長ストックの話は次回のvol.2で書く予定です。
出来上がったらどんな撃ち味になるのか・・・今からドキドキニヤニヤしてます。こういう妄想してる時が1番楽しいんですよね(^^)
では今回はこの辺で。
vol.2はこちら。とりあえず延長ストックを付けました。
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