概要
前回、フロンガスと圧縮空気で初速を計測したマルゼンvz61スコーピオンのジャパン・スティール・チャレンジ(JSC)ロングガン部門仕様ですが、今回はフロンガスと圧縮空気で5mで実射してグルーピング性能を見てみます。
前回のvol.11を読んでいない方はこちら
目的はJSCロングガンにフロンガスで参加した時に、マガジンが冷えてもちゃんと中たるのか?を確認する為です。
なので前回同様、敢えてマガジンが冷えるような速射をします。
使った弾
今回もマルイのプラ0.2gを使います。他の0.2gプラ弾ではG&GやBLSも良い弾です。性能に大差は無いので値段で選んで大丈夫です。
マルイはこちら↓
G&Gはこちら↓
BLSはこちら↓
使ったガス
500ccの大容量でガスが無くなった後もエアタンクとしての利用価値の高いウッドランドの134aです。
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まだ安かった頃に買った缶が少し残ってます。それにしても高くなりましたね。これを練習でも使う気にはなれません。
ターゲット
APS用の複写式ペーパーターゲットです。こんなふうにAPS以外でもちょいちょい活躍してくれます。
精密射撃じゃなくても自分の銃がどのくらいの精度なのか、気になりますからね。ゼロインにも使えるし。これは黒丸。白丸はスコープ用です。
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これを5mの位置に置きました。
パワーソース比較
今回は比較を2種類やります。ひとつはフロンガスvs圧縮空気。もうひとつは高圧vs低圧です。
1マガジンは30発ですが、それをなるべく速くセミオートで速射して30発を一気に撃ちきります。
その撃ち方で
- 圧縮空気(高圧:4.5気圧)
- 圧縮空気(低圧:3.0気圧)
- フロンガス(温めたマガジン)
- フロンガス(冷えたマガジン)
この4種類のパワーソースでそれぞれ30発、トータル120発撃ちます。
フロンガスのマガジンの温め方は初速計測の時と同じ、体温です。
追記:書き忘れました。マガジンに30発装填するなら、銃に挿す時にホールドオープンしておくと内部パーツに負担を掛けません。29発装填ならホールドオープンしなくても大丈夫です。
依託方法
APSライフルのように三脚を2台使う方法を試したんですが案の定、形状的に無理でした。
いろいろ試した結果、接骨院とかによくある足乗せ台が一番安定しました。近所の柔道場のオッチャンに貰いました。
撮影の為に片手で持ってますが、撃つ時は両手で保持しました。そもそもAPSライフルのような正確なホールドは不要でした。理由はこれです↓
安いドットサイトだとこうなる?
早速、依託してマイクロプロサイトのLoモードでAPSターゲットを狙ってみたんですが・・・
ドットの赤丸がブルズアイの黒丸よりデカいし、良く見ると綺麗な丸じゃないし。しかも赤丸の周りに太陽のコロナみたいな赤い光が・・・
マイクロプロサイトのドットは8moaくらいありますからね、精密射撃には不向きです。スピードシューティングなら見失い難くて良いんですが。
マック堺さんの口癖「パッと来た時に見失わない」ってヤツです。
パッと来た時というのは、視界の中に突然赤いドットが飛び込んで来た時に、0.1秒でも早くドットを見つけられるか、という意味です。そういう使い方なら大きい方が目立ちますからね。
今回はスピードシューティングの競技銃なのでドットを小さくする改造はしません。改造というのはこれの事です↓
大門団長独特の技術や理論はサバゲー以外でも参考になります。
とりあえず照準を合わせてみました。
黒丸(直径約2センチ)の周りに8点圏と5点圏の円があります。8点圏の円は直径約3.5センチ、5点圏は約5センチです。
精密射撃じゃないし5mで5センチくらいに集弾すれば良いんじゃね?と思ってたんですが・・・
黒丸は完全にドットの影に隠れちゃってるし、太陽のコロナのせいで8点圏や5点圏の円も見えないので、ホントに狙点が合ってるのか判りません・・・
しょうがないのでドットの赤丸とターゲットペーパーの端の間隔を合わせて「だいたいこの辺かな?」というファジーな狙い方をしました。
こんな狙い方なので、精密射撃のようなピンポイントでは狙えていませんが、それも含めてこの銃の精度という事にしましょう^^;
APS-3にマイクロプロサイトを載せてる人が殆ど居ないわけですね。
これで精密射撃は難しそうですが、私のようなエンジョイ勢のお遊びスピードシューティングには充分です。やっぱりコスパは良いですし(^^)
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これで不満が出る程上手くなったら高価なドットサイトを買う事にします。そんなに上手くなれるか?も分からないし。
撃った結果は・・・
撃ってみました。30発を撃ちきるのにかかる時間はだいたい10秒くらいでした。だいたいとは例外があるからです。後述します。まずは結果から。
左から順に、高圧空気・低圧空気・温フロン・冷フロンです。
それぞれ比較してみましょう。まずはこれ。
Round1.圧縮空気対決!高圧vs低圧
圧縮空気の高圧(4.5気圧)vs低圧(3.0気圧)の比較です。
30発のグルーピングが高圧は41.6ミリ、低圧は37.8ミリでした。
グルーピングは僅差ですが低圧の勝ちです。低圧の方は右下にひとつだけ飛んでるヤツがあります。これが無ければ低圧の圧勝でしたね。
高圧もフライヤーっぽいのがありますが、ひとつじゃないですからね。
Round2.フロンガス対決!温フロンvs冷フロン
フロンガスの温めたマガジンvs冷たいマガジンの比較です。
温マガジンが61.0ミリ、冷マガジンが46.6ミリでした。
温め方は体温ですが、しっかり温まるように温めながらリコリス・リコイルを観てました。1本観終わる事にはホッカホカです。
冷たい方は撃つ直前にガスを入れました。触るとキンキンです。夏なら気持ち良いんですが。
数値は冷マガジンの勝ちですが、今度は1発だけ右下に飛んでるのは温マガジンの方ですね。
この1発を除外すれば温マガジンもかなり良いグルーピングです。
ただ、試合中の装填不良(不発)を考えるとマガジンを温めてガス圧を上げておきたいですね。
前回の初速を見ても冷フロンの場合、30発目は2.5気圧以下の初速ですからブローバック量が減少するリスクがあります。
ところでこのグルーピング・・・ホップパッキンが斜めに付いてるような気がします。
上では左に、下では右に寄ってるのでホップ突起がセンターより左に寄っているのでは?それともパッキン自体の摩耗とか?
中古で買った銃なので・・・今度、メンテしときます(^^;;
APSや50mなら大問題ですが、今回はこのまま続けます。
Round3.高圧対決!高圧空気vs温フロン
次は高圧同士。圧縮空気4.5気圧vs温めたフロンガスです。
41.6の方が空気、61.0の方がフロンです。
前回の初速データを見ると、温めたフロンの初弾の初速は空気の気圧にして大体4.3〜4.4気圧くらい。30発目では大体3.0気圧くらいでした。
右下に外れた1発って、程度は違えど空気でもあるんですよね。空気は射出圧は変わらない筈なので、この1発がガス圧低下のせいなのか?疑問になって来ました。
まぁそれでもフロンガスのグルーピングは若干ですが縦長な気はします。これは初弾と30発目では射出圧が違うからでしょう。
Round4.低圧対決!低圧空気vs冷フロン
最後は低圧同士。3.0気圧の空気vs冷たいフロンガスです。
37.8が空気、46.6がフロンです。
再確認ですが、冷フロンの初速は、圧縮空気換算で初弾がおおよそ4気圧、30発目がおおよそ2.2〜2.3気圧くらいです。
それにしても低圧空気の安定性は凄いですね。今回のグルーピングトップは低圧空気です。
冷フロンもグルーピングはそこそこなので、装填不良の不安さえ無ければ試合で使いたいくらいです。
例外とは・・・
先程「30発を撃ちきる時間は10秒。だけど例外がある」と書きました。
その例外とは、圧縮空気の高圧(4.5気圧)の事です。11〜12秒くらい掛かったと思います。
撃つ時は台の上に両手を乗せて左手は銃の前方のシャーシ部分を保持するんですが、照準がずれるんです、反動で。
実銃みたいな掌にドンと来て派手にマズルジャンプするような反動じゃありませんが、今回のように点を狙おうとすると一旦狙い直さなきゃいけないくらいには銃が揺れます。
高圧空気以外でも反動はあるんですが、狙い直す必要があったのは高圧空気だけでした。
実銃でも22口径くらいだとこんな感じだったような・・・
レースガンなら低反動?
そう言えば、ハイキャパレースガンとかで反動を小さくするようなカスタムをしますよね。この動画の0:35〜を観て下さい。
随分変わりますね。これなら早撃ちしやすそうです。
鮫島さんの動画はシューター目線って感じで観てるだけで撃ってる気分になれて面白いです。
鮫島さんの動画と言えば、これは笑えました。この動画のラストにスローモーションがあるんですが、スローモーションと私のリアルのスピードがいい勝負でした!鮫島さん、009?(おじさんしか分かんないネタですいません)
話を戻して、ちゃんと狙って中てる事を重視すると、反動って邪魔なんですよね。
特にスピードシューティングでは銃が反動で揺れた後、ピタッと止まるまでの時間が気になります。
同じガスブロでもKSCのヘビーウェイト樹脂のヤツだと反動は殆どありません。レスポンスも速いし。
ホントに早撃ちに向いてるのはKSCとか低反動カスタムとかプリコック付最新電動だと思います。
前回紹介したコレとか、ホントに速かったです。これのセミロックは、高橋名人なら出来るかな?って感じです。(おじさんしか分かんないネタですいません。PART.2)
私の場合はタイムロスになっても良いから、反動後の揺れをどうするか?も含めてガツンガツン来る頭悪そうなガスブロで遊びます。
上手くなれば、低反動カスタムで0.01秒を削る面白さ!というシリアスな世界もあると思いますが、私は幸か不幸か、まだ反動を楽しめる段階です。この段階で出来る事を遊び尽くします。
結果を見ると
話を戻して今回の結果ですが、グルーピング数値だけを見れば
- 低圧空気
- 高圧空気
- 低圧フロン
- 高圧フロン
という順位になりました。
ただ、フライヤー(て言うか狙点が甘い?)を除外して良いなら順位は変わると思います。精密射撃じゃありませんからね。
となると、パーツへの負担を考えて低圧空気で練習して、装填不良が怖いので温フロンで動作確認と本番、という運用になりそうです。
その場合、ゼロインは再調整無しで良さそうです。一応、試合前には確認しますけどね。
今回、ある程度数値化する事によって、この銃がどんな銃なのか理解が深まったような気がします。
現時点で思った事は、
- マイクロプロサイトで運用するなら、これ以上の精度追求は無意味
- だからって高価なサイトを今買うのは勿体ない
- 今は基本メンテと消耗品交換だけで良い
という感じですかね。精度追求とか言い出すと底なし沼なので、この銃ではやりません・・・多分。
人間の占める割合
スピードシューティングって他のエアガン遊びと比べても、人間の能力が占める割合が大きい気がします。
銃の命中精度に対して、どのくらい中てやすい大きさのターゲットか?という意味です。
そういう意味で最も銃の性能が重要なのが50mシューティングです。飛距離・精度の両方が求められます。それだけじゃないんですがここでは省きます。
APSはその中間ですかね。以前は、APSでも特にライフルは「カスタムしないと中たらない」という通説でしたが、SR96の登場によって変わったと思います。ここでは詳しく書きませんが、SR96は良い銃です。
まとめ
そろそろ話が脱線して来たので、この辺で強制終了したいと思います。
しばらくはこのスコーピオンで練習します。練習してるうちに新たな問題点が出て来るかも知れません。その時にまた更新します。とりあえずPPSでも出ようかな。
PPSは初心者の事を真剣に考えてくれている競技会です。フルオート専用銃を除くほぼ全ての銃で出られます。未経験の方は是非↓
では今回はこの辺で。
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