概要
今回は、エアコキでスピードシューティングをする場合にCA870はとても良く出来た銃だと思ったので、それが何故か?という話を前編・後編に分けてお送りします。
後編では、ガスブロ・電動・リボルバー・SAA等の他のカテゴリーでのスピードシューティングと比較したり、CA870の耐久性や長所短所についても解説します。
表題にある”万能銃”とは、スピードシューティング、サバゲー、非公式のAPS練習会、といった全てのジャンルで及第点の性能を発揮出来る銃、という意味です。
そういう意味ではマルイのハイキャパも万能銃です。スピードシューティングとインドアサバゲーでは最強銃のひとつです。
2022年1月現在、エアコキでスピードシューティングに出場しようと思うと、競技部門別で言えばアンリミテッドやPPSのマニュアルローダー部門がそれに該当します。(アンリミテッド・PPSについては後述)
マニュアルローダー部門とは、ポンプ・レバーアクションのショットガンやボルトアクションライフルなど、次弾を手動で装填する銃の事です。
先日発表されたマルイのSAA(シングル・アクション・アーミー)については後述します。SAAも手動です。
気分転換にショットガン
実は、先日行われたAPSライフルの公式記録会の結果が散々でした。敗因は分かってます。本番のプレッシャーに負けて、銃がまだ止まってないのにガク引きしたら、前回より点数が下がりました。
帰宅後に確認したら、銃はベストコンディションだったので、完全に射手のウデと精神力のせいです。
ひとつ上のバッジを獲ってやろうと意気込み過ぎたようです。ダメ元と思ってる位が丁度良いのかも知れません。良い経験になりました。
気分転換に色々な銃を撃って遊んでいたら、改めてエアコキショットガンでのスピードシューティングが面白かったので、それを記事にした、というのが今回の話です。
どんな遊びか?というとこんな感じ。随分前に自宅レンジで撮った動画です。CA870でPPSのハイタッチごっこをしているところです。
最近は、この頃より少しは上手くなりました。ほんの少しですけどね^^;
ショットガンと言えばターミネーター
本題の前にショットガンの映画の話でもして、お茶を濁しましょう^^;
テレビや映画で大活躍のショットガン。特にポンプアクションのショットガンは映画でよく見かけます。
ジャキィーン!というポンプアクションは見栄えが良いですからね(^^)
私にとって印象深いのはターミネーターです。
ターミネーターに向かってカイルがショットガンを構え、ターミネーターの身体が少し浮く程の威力の至近弾を何発も喰らわせたのに・・・
ムクッと起き上がって来るターミネーター!
それを見たサラの大袈裟な・・いや、素晴らしい演技の驚きの表情。
これで視聴者(私)は釘付けです!
この時の装弾がスラッグ弾かどうかは分かりませんが、少なくともターミネーターが店の外に吹っ飛ぶ程の威力ですから多分スラッグでしょう。
私がこのシーンを好きな理由は、ショットガンの威力が分かりやすく描かれているから。比較対象としてこの後、小口径弾で撃たれるシーンがあります。
ターミネーターはこの後、警察署を襲撃します。
その際、拳銃弾やM16の5.56mm弾を無数に喰らうんですが、身体が少し揺れるだけで、意にも介さず淡々と歩いています。
弾の大きさを比べて見ると・・・
真ん中の馬鹿デカいのが12ゲージのスラッグ弾(弾頭は本物)です。左隣りの5.56mmや右隣りの45口径拳銃弾と比べても、かなり大きい事が分かります。
(左端の長い弾は.375H&H Magnumというサイやバッファローの狩猟で使う弾です。)
さっきは12ゲージのショットガンで撃たれて派手に吹っ飛ばされたのに、小口径弾が当たっても子供に殴られた程度にしか感じないようです。
この演出、素晴らしいですね。
銃の本場アメリカの映画なので当たり前かも知れませんが、弾が変われば衝撃力もこんなに変わるんだ、という事を銃に詳しくない人にも分かるように描かれていると思います。
ただ、ライフル弾は弾速が速いので、この衝撃力の描写がどの程度リアルか?は分かりませんが、少なくともリコイルショックに関しては、
レミントンM870のリコイルは、338ラプアのライフルやデザートイーグルより遥かに強い、とグァム旅行の際に実感しました。
グァム実弾動画はこちら
これは近所の狩猟好きのおじさんから貰ったスラッグ弾と308のホローポイントですが、スラッグの方は猪の背骨から取り出したそうです。
こんな弾で背骨を砕かれてもまだ短距離なら走り続けられる猪の生命力には驚愕します。
訓練された猟犬でも殺される事がある猪。熊と同様に猪も危険だというのがよく分かります。
ついでにテレビの話もしましょう。
テレビで見たショットガンと言えば西武警察です。大門団長がヘリコプターに乗って、スコープ付のショットガンで悪人を狙撃するシーンが印象的でした。
ツッコミどころは満載ですが、「このガシャコン銃、カッコイイ!」と子供の頃、憧れました。
ショットガンなのにチューブタイプのドットサイトを付けた方が格好良いような気がするのは西武警察の影響でしょうね。
実銃ショットガンのスティールチャレンジ
日本では実銃で鉄板を撃つ機会はありません。海外はどーなの?と思ってググってみたら、こんな動画がありました。
いやぁ、楽しそう!起き上がり小法師みたいな変なターゲットですが、海外動画ではよく見るやつです。
このターゲットを使う理由は、想像ですが、散弾で鉄板を撃った時、ある程度の数の鉛粒が中たらないと倒れない重さになっているんでしょう。
普通の丸い鉄板では、散弾で中てるのは簡単過ぎるし、スラッグ弾では鉄板が壊れちゃうから・・・じゃないかと思うんですが^^;
ではそろそろエアガンの話をしましょう。
CA870シリーズは現在4種類
マルゼンCA870シリーズの2022年1月現在のラインナップは以下の4種類のようです。
だいたい¥9000〜¥12000前後で買える、コスパの優れた銃です。
ソードオフはストックを切り詰めて狭い場所での取り回しが良く、インドアサバゲーに向いていると思います。グリップが木目調なのはソードオフだけです。
ブルドッグはフォアグリップ・リアグリップをタクティカルタイプにしてあります。外観が好みならコッキングはし易そうです。
ストックは私が持っているタイプ。
チャージャーは伸縮可能なストックと短いマウントレールが付いています。
頬付けの高さがストックより高くなるので小顔な人なら、こっちの方が頬付けの高さが合うかも。
逆に言えば、顔の大きい人やサバゲーのフェイスガードを付けた時に頬付けが高過ぎる、という事があるかも知れませんが。
M4よりAKの方が頬付けし易い、というのと同じですね。
以前は、チャージャーに長いマウントレールを付けたような、タクティカルというモデルがあったんですが、カタログ落ちしたみたいですね。
このようにCA870シリーズにはチャージャーとタクティカルを除きマウントレールがありません。
そして全てのモデルにアイアンサイトも付いていません。
せめて、マルイのような両面テープで貼り付けるだけのビーズサイトでも良いので付けて欲しかったような気もします。
これはカスタム前提という事でしょう。
私が買った当時はちょうど良いカスタムパーツが無かったので、ホームセンターで低頭ネジという物を買ってきて、自分でレシーバーに穴を開けてVSR-10用のマウントレールを付けました。
以前にも紹介しましたが現在では良いカスタムパーツが売っています。
このBLITZ ARMSというメーカー、面白いですね。
マルゼン以外のメーカーにも対応していたり、クレー射撃で使うようなビーズサイトやリブもあるようです。
リブとは銃身の上に付いている細長い板みたいなやつです。
クレーや鳥などの移動標的を狙う時に色々と都合の良いリブ。
このリブでスピードシューティングというのも楽しそうです。
移動標的と言えば・・・
JANPSの移動標的なんかも面白そうですが、JANPSはハンドガンしか出られません。
JANPSの掲示板はこちら
元々は、ビアンキカップという有名な実銃射撃競技の日本版(エアガン版)なので、ショットガンは出られないというのも、まぁ分かるんですが。
実銃競技ルールに極力近付ける、という方向性はジャパンスティールチャレンジと同じですね。
JANPSについては、こちらのBUKIさんのシューター視点動画が面白かったです。
もし参加出来るならCA870はJANPS向きだと思うんですが。と言うのも、JANPSはスピードシューティングと精密射撃の要素を併せ持った競技だからです。
CA870の命中精度はAPS競技銃に匹敵する程の高精度です。
APSライフルを入手する前は、CA870に1-6倍のショートスコープを付けて精密射撃ごっこをやっていました。
ノーマルのVSR-10より中たったと言えば、CA870の精度の高さがイメージ出来るのではないでしょうか。
今は専らスピードシューティング用なので、フロンティアの2moaのドットサイトが付いています。
CA870チャージャーの短いレールにマイクロプロサイトでも良いんですけど、あそこまで短いレールだと、小型のドットサイトしか載せられません。
精度が良いならスコープを載せたくなる事もあるだろうと思い、その時にストックがガタつかないように固定ストックタイプを選びました。
ソードオフタイプは狭い室内サバゲーではカットパイし易くて良いんですが、ポンピング動作(装填)とエイミング動作(照準)を同時進行した方が時間短縮になるスピードシューティングでは、肩付け・頬付けをした方が安定性が向上すると思います。
ショットガンで参加できるシューティングマッチ
ショットガンで参加可能なシューティングマッチにはどんなものがあるのか、私の知る範囲でまとめてみました。
ショットガンで参加出来るシューティングマッチは
・アンリミテッド・リミテッド(東京開催)JTSA主催
・PPS(全国開催):最も初心者向けと思われるのはPPS。フォリッジグリーンときがわ主催
PPS開催地
PPSルール
・ローガンスピードチャレンジ:PPSにも似ていますが、こちらはジャパンスティールチャレンジのコースを使います。射撃処上谷岡山店主催
上記のような早撃ち系以外では、
・ショットガンオペレーターズのようなフォーリングプレート系なんかも面白そうです。JANPSのプレート競技だけを抜き出して、ショットガンとハンドガンを持ち替えながら撃つような競技です。L.E.M.サプライ主催
ショットガンオペレーターズの動画も先程のBUKIさんのシューター視点動画が分かり易かったかったです。
ショットガンオペレーターズのルールはこちら
ショットガンオペレーターズは各地のシューティングレンジで開催されているようですが、開催地が一覧になったまとめサイトは見つかりませんでした。
プレート系の面白さは、中たれば標的が倒れる事です。例えば・・・
中たれば吹っ飛ぶ私の自宅レンジの金属標的
中たれば倒れるAPSのプレート・ムーバー・シルエット
中たれば皿が砕け散るクレー射撃
中たれば獲物が倒れる狩猟
・・・と同じように標的にリアクションがあるからです。
私が自宅の鉄板を敢えてゴム紐で吊るしているのも大きな音と動きを出す為です。
中たった時、標的の動きや音の大きさといったリアクションが派手な程、爽快感・興奮は大きくなります。
競技としてはどうでも良い事ですが、趣味をより楽しくする工夫という事です。
リアクションと言えば・・・以前、サバゲー中にヒットコールと同時に、派手なオーバーリアクションで、もんどり打って倒れてくれた人が居ました。
ヒットされて悔しい筈なのに、人を楽しませようとしてくれる心意気に感動しました。
今では一緒にサバゲーに行く仲です(^^)
シューティングタイマーの誤った使い方
この項では、シューティングタイマーについて気付いた事があったのでお話します。
本来なら5枚の鉄板を並べて撃つスピードシューティングですが、
自宅ではスペースの関係で狭い場所に設置せざるを得ない為、4枚の鉄板を使って気分だけ味わっています。
鉄板はフロンティアから発売されているスティールターゲットセットです。1.6mm厚の鉄板ですが、もう何年も使っているのに耐久性は高いようで、目立つ凹みも傷もありません。
こういう本来のステージではないので、コースのリズムを覚える練習は出来ませんが、基本動作を覚える程度は出来ると思います。
スマホアプリを使ってタイムを測る事も出来ます。このアプリは配線が不要でスマホのマイクで着弾音を拾うので簡単に使い始める事が出来ます。
これを使って自己ベストにチャレンジする事も出来ますが、この練習には以外な落とし穴がありました。
これは5m先の8センチプレートを撃って初弾を少しでも早く撃つ練習(遊び)をしている所なんですが、
私のような、ちゃんとした基礎が出来ていない初心者がタイムを出そうと躍起になってタイマーの数字だけを気にしていると、動きが硬くなって余計に遅くなったり、ミスショットを連発しているような気がしました。
試しにタイマーを使わずに、ただひたすら反復練習だけをしてみた所、疲れないし失中も少ない⁉︎
銃や身体の移動量も必要最小限の幅で動けているような気がしました。
それに気付いてからリラックスして動くように心掛け、動きの速さを体内時計だけで感じながら数週間反復練習した所、今まで感じた事のない速さで身体が動いているような気がしました。
その感覚を忘れない内に試しにタイマーで測ってみたら、自己ベストを軽く上回るタイムで撃てていました!
これは、私が基礎も出来ていない内から数字だけを追い求めてしまった、という失敗談です。上級者の方には関係ない話ですけどね^^;
それでも再確認の時にタイマーを使った訳ですし、タイマーが不要と言っているのではありません。
どんな練習が効果的なのか?を確認するツールとして有用だと思います。
マック堺さんも動画の中で「初めの内は正確に。スピードは後からついて来る」と言ってましたしね。
そこで正確さを鍛える為にプレートを変更してみました。
右上の小さなターゲットを追加しました。3×4センチの金折です。
5m先から見るとAPSハンドガンのシルエットターゲット(3×3センチ)と大して変わらない大きさです。
5mでゆっくり撃つならそこまで難しくないんですが、早く撃とうとすると気付く事が沢山ありました。
- 下半身が安定するスタンスが重要
- 銃を動かしても頭は動かさない
- ポンピングの際に真っ直ぐ引けていないと銃がブレる
- 頬付けをしっかりすると初弾が早くなる
- 肩付けによる後方への固定とフォアエンドの前方への引っ張りを併用すると次弾へのスイングが早くなる
と言った感じです。
とりあえず、この小さな的をタイマー無しで連続して2000発程撃ってみた所、スキート射撃のオリンピック選手達が「無駄な動きを減らす事で素早い頬付けをしている」という事が何となく分かりました。
この練習をやった後に5m先の8センチのプレートを撃つと・・
めちゃくちゃデカく感じます。外す気がしません。そこそこのスピードでなら必中出来る撃ち方になって来たんじゃないかと思います。
タイマーで測ってみると、タイムアップしたか?と言えばほんの少しですが、ミスショットはかなり少なくなりました。
小さい的を早く撃つ練習は、トップスピード向上の練習になるか?は疑問ですが、ミスショットを減らす練習にはなると思います。
因みに、5mで3×4センチの大きさだとハイキャパでは難しかったです。ゆっくり狙えば中たるんですが、ゆっくり過ぎてもねぇ・・・一応スピードシューティングですから。
APS級の精度があるCA870のドットサイト仕様だから出来る練習なのかもしれません。
後編へ続く
後編では、ガスブロ・電動・リボルバー・SAA(シングルアクションアーミー)との比較やエアコキショットガン同士の比較、CA870の耐久性や長所短所の話をします。
後編はこちらからどうぞ↓
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