概要
今回はAPSライフルの練習方法の解説です。ライフルでの立射に特化した内容です。
その前に少しだけ「6年待った本大会」について話します。興味ない方は「基礎知識」の項まで飛ばして下さい。
エアガン趣味を始めた頃、APSライフルが欲しかったんです。この人の影響で。
スコープでよーく狙って、針の穴を通すような神業のような狙撃!ロマンですねぇ。
彼の愛銃M16も好きなんですが、まだ持っていません。
話を戻して・・・APSライフルを買おうとしたんですが何処にも在庫がありませんでした。精度が重要な銃なので中古は心配だし。
とりあえず買ったVSR-10を撃ちながら待つ事3年・・・
今思えば、VSR-10のおかげで50mシューティングに出会えたので全くの無駄ではないですが。
50mは銃のチューニング、APSは射手の技量の要素が大きいと思います。ガンスミス気質の人には50mは面白いと思います。
50mシューティング関連の記事はこちら
そして、3年待ってやっと再販されたAPSライフル、SR-2を手に入れたと思った矢先!今度はコロナで公式大会が中止になり、おあずけ3年・・・
まぁ、コロナの影響を強く受けたのはコロナ初年度の2020年です。オリンピックも延期したくらいですから、APSなんて出来ないですね。
翌年の2021年は本大会はともかく、公式練習会が再開し始めました。やっと公式に出られると思ってルンルン気分で参加したらシャープシューターになれました。
今になって思えば公式初参加なので「前回を越えたい」という欲やプレッシャーが無かった事がリラックス出来た要因かも知れません。
JASGスタッフの関さんにも「上手いですね(^^)」なんて言われて調子に乗り「よーし、このままトントン拍子でエキスパートバッジだ!」・・・と思ってたんですが・・・ナメてました。
その後も何度か公式に参加したものの、なかなかシャープシューターより上に行けませんでした。上に行くどころか成績は右肩下がりです。
「やっぱセンス無いのかなぁ」と心が折れかけていた矢先、第30回のAPS本大会でやっとエキスパートに昇格出来ました。いやぁ、嬉しかったですねぇ。(^^)
後日、JASGから「兄さん。あんたぁ、まだこんなもんですぜ」(ゴロマキ権藤調)メールが届きました。
有料となったバッジも買ったんですが、まだ届いていません。
追記:届きました。もちろん届いた日は一緒に寝ました^^;
上手い方から見れば、たかがエキスパートでそんなに嬉しいの?と思うかも知れませんが理由があります。
本大会前はけっこう真剣に練習したんですよ。自宅練習では技術面を試行錯誤しながら公式での経験からメンタル面の作戦を立てました。
若い頃、他のスポーツをやっていたんですが、試合までの練習量に比例して、試合後の歓喜や落胆も大きいと思います。
今回の本大会はそういう想いの詰まった大会だったから感慨深いんだと思います。
これは鮫島さんのジャパンスティールチャレンジの動画ですが、私がエアガンシューティングに魅せられたバイブルのひとつです。
この時のシマダさんの気持ちが少し分かったような気がします。
どんな気持ちで毎日の練習に没頭していたのか?このレベルになると楽しい練習だけじゃなかったと思います。
シマダさんの手にはテーピングも巻かれてますね。そういうレベルの練習だったんでしょう。
そこまでして、やっとの思いで孤高の山頂に登り詰めた時は・・・そりゃ〜雄叫びも上げますよ(^^)
「しゃあ〜っ!」と思わず叫んだ時のシマダさんの気持ちを想像すると・・・目頭が熱くなります。
シマダさんには遠く及びませんが、毎日撃っている内に左人差し指とライフルのパームレストが当たる所に蛸らしき物が出来ました。
ただ、これは反省点です。この一点に力が集中してしまっている、という事ですから。
これに関しては失敗ですが、身体が変化するまで練習した証でもあります。空手家の拳蛸や柔道家の蛸耳みたいなもんですね。
まだまだ道半ばですが、その過程で気付いた事を忘れない内に何処かに書き留めておこう、と思って今回の記事を書く事にしました。
後で自分で読み返して新しい練習方法のヒントにする為の忘備録みたいなもんですね(^^)
基礎知識
ライフル射撃なんてちゃんと習った事もありません。そんなド素人が自己流で踠いても結果は見えています。
すぐに一流選手の真似なんて出来ないけど、ゴールが何処か?は知っておきたいものです。
私にとって第1段階のゴールは、この形を取れるようになる事だったんですが、形だけを無理して真似する事のリスクを学びました。後述します。
射撃理論に関して以前は「ぐうたららいふるまん」さんという方の素晴らしいブログがあったんですが、最近はアクセス出来ません。やめちゃったのかな?非常に残念です。
代わりと言う訳じゃありませんが、今では素晴らしい動画があります。動画は文章とはまた違う分かりやすさがあります。
ライフルショップエニスの津場恭平さんという実銃ライフル射撃の現役トップクラス選手の方が動画で立射姿勢を教えてくれる、という有料級動画です。
この動画と、もうひとつ。
同じく津場さんの動画ですが、こちらは「アプローチ」つまり撃つ瞬間に何をするか?という内容です。
私はこのふたつの動画のおかげで昇格出来たと思っています。津場さん、ありがとうございました。
この他のエニスチャンネルの動画も射撃好きには面白いものばかりです。チャンネル登録をおすすめします。
私の標的
普段の練習ではお気に入りの1センチのサイコロを使っています。
黒い方はホームセンターで買った15×20mmの金折、ハンドガンオープンサイト用です。白く塗ってある方が1センチサイコロ、銅製です。
ホームセンターに置いてある事もありますが置いてる店は少ないようです。近所のお店に無い場合はこちら。
これを5個並べて5m先から撃ってます。つまり、10m先の2センチ(10点圏)とほぼ同じ大きさです。
スコープ仕様の時は白く塗り、マイクロサイト仕様の時は黒く塗って背景を白にします。
スコープなら何色でも見えますが、背景が暗い色だと白い弾がどっちに外れたのか見えます。
マッチプレッシャーの練習方法
また、ペーパーターゲットでなく金属標的を使う理由があります。
「吹っ飛ぶから面白い」というのは以前の記事でも話した通り理由の筆頭ですが、それに加えてマッチプレッシャーの再現というのが最近の理由です。
練習と違って試合本番では、緊張して手も足もガタガタ震えます。筋肉にも力が入って身体が硬くなってしまいます。これがマッチプレッシャーです。
これを少しでも自宅で練習出来ないかな?と考えました。
要はどうやって自分を緊張させるか?です。
さっき5個並べたのは、その為です。満射すれば合格、という自分ルールにすれば、4〜5個目あたりからかなり緊張します!
最近の自分ルールとして”台から落ちないとダメ”という縁日の射的に倣ったルールにしてます。つまり掠っただけじゃダメって事です。その方が微妙な判定が無くなるので。
ポイントは「しっかり集中すれば満射できる」くらいのターゲットの大きさにする事です。
ターゲットを極端に小さくすると「外れて当たり前」という感覚になってしまい緊張感が無くなるからです。
緊張感の中でどうやって中てるか?という練習ですから、集中力を維持できれば満射できるギリギリの大きさにします。
ペーパーターゲットだとこの方法は難しいです。何処に中たったのか5発撃ち終わるまで確認出来ません。
1発撃つ毎に見に行くと据銃姿勢が崩れて気分転換になってしまうので、2分で5発撃ち終わるまで緊張を崩さないという練習にならないし。
私の場合、5個を満射したら一本線を引き、5回満射出来たら正の字を作ります。慣れてくると満射する回数も増えてくるので、
5個満射の後、続けてまた満射、つまり10個満射した時は赤い線を引きます。
10個目を狙ってる時の緊張感はかなり強烈ですよ(^^;;
10個目で外した時は「あ”〜」と大声を上げてしまう程です。
試合会場の緊張感とは緊張の種類が違うのかも知れませんが「絶対外せない局面での緊張感に耐える!」という練習にはなると思います。
使った弾
APSライフルの距離は本番では10mですが、練習では5mにしています。距離が短い代わりに標的を小さくする訳です。距離が短い事による利点もあります。
狭くてもよいというスペースの確保は勿論ですが、距離が短ければ安価な弾でも精度が出ます。
単純に弾代をケチっているだけじゃなく、銃と弾に問題ないなら射手の問題だ、という風に何が駄目なのか炙り出せる訳です。
10mでの精度は本番で出せれば充分なので、毎日の練習は安価な弾で、銃の精度ではなく人間の精度を鍛えます。
私が10mで使う本番用の弾はBLSの0.48gプラ弾↓ですが
5m練習で使う弾はG&Gの0.28gプラ弾です↓
BLSの0.28gと0.3gプラ弾もG&Gと同レベルの良い弾だと思います↓
0.28gより0.3gの方が10mでの精度は上がりますが、5mなら誤差レベルなのでどっちでも良いと思います。
ハンドガンにも転用する場合、軽い弾はシルエットの狙点調整が楽という長所と9〜10mでは散るという短所を併せ持っています。
ハンドガン公式に使っていたマルゼンの赤箱が生産終了になったので
今後はハンドガンの公式もG&GかBLSのプラ弾を使おうと思っています。私程度のウデでは赤箱との差は分かりません。
バイオ弾、特にG&Gの0.28gバイオは開封直後なら同じG&Gの0.28gプラ弾より気泡が少ないので中たるような気がします。
ただ、バイオ故に開封後の保管が・・・特に梅雨時期と夏の保管には気を使います。冬は室内保管していれば大丈夫です。
そのG&Gの0.28gバイオ弾とはこれの事です。
これもバイオなので保管の問題は残りますが、G&Gで最高精度だと思う弾は0.33gです。↓
撃ちながら気付いた事メモ
これは練習しながら気付いた事をその場で書き留めたメモ書きです。自分が読めればいいと思ってササッと書いたので汚くてすいません。
何を書いてあるのか原文通りに箇条書きにします。今回は左側のライフルのみです。
ライフル
- 背筋伸ばす
- 2秒止める
- 黄レンズがマスクの上に少し乗る位
- 銃を前後に引っ張る
- 右肘しめる
- 右手軽く握る(手掌を止めるため)指だけ動かす
- 銃を後ろに引く
- ミートサポート
- 肘付けした皮膚の遊びを取る
- アイレリーフ注意:パララックスは左右逆
- 左目静止法
- ボンサポは肘が軽く触れる程度
- 止めるより揺れセンター
- 深呼吸と膝で止める
- 10x狙い
とりあえず、ここまでで区切って解説します。
・背筋伸ばす
撃ち始め、特に初弾を撃つ前に一旦背筋を伸ばしてから頬付けします。
これをしない時と比べると初弾のアプローチをした時の大きな揺れが少しだけ減るような気がします。
多分、姿勢保持筋に血を流す事によってコールドスタート時のアップになっているんじゃないか?と思います。
・2秒止める
これは「いつ引くか?」を計る為の指標です。
アプローチで狙点を定めます。この写真のようにピタっと止めるのは無理です。上下左右にグラグラ揺れています。
でも、しばらく待っていると揺れが小さくなる事があります。その小さな揺れ幅が10点圏内に2秒くらい継続して入ったらその時に引く、という意味です。
ただし、ガク引きしないように
「引き金は絞るんだ。息子みたいに握るんじゃねぇ!」byマルボロマン
に気を付けます。ゆっくり引けって事です。
・黄レンズがマスクに乗る位
これはコロナ禍でのシューティンググラスの曇り対策なので今回はとばします、
・銃を前後に引っ張る
しっかり肩付けする事とパームレストから先、つまり銃の前半分を安定させる為に、イメージとして左右の手で前後に引っ張る、という意味です。
実際に引っ張る訳じゃないですが、こういうイメージをすると銃との一体感が増した気がしたので咄嗟にメモりました。
・右肘しめる
動画の中で津場さんが言ってましたね。右の脇を閉めても撃てるならそれでもいい、と。
別にわざとやった訳じゃないんですが、試しにバットプレートを高めにセッティングした時、いつの間にか右肘が体幹に付いていたので、そのまま密着させてみたら右腕が安定して銃の揺れも減りました。
別にそれを目的にセッティングする必要はありませんが、右肘もプラプラしてるより体幹にくっ付いていた方が安定するのかな?と思いました。
・右手軽く握る(手掌を止めるため)指だけ動かす
トリガーを引く時に変な方向の力を入れるな、という意味です。
撃つ瞬間、銃に加わる力は理想的にはトリガーを後ろに引く力だけです。
軽く握る事でガク引き防止にもなっていると思います。ライフルのガク引きって、手だけじゃなく腕や脇も瞬間的に力んでしまうんじゃないか?と思います。
・銃を後ろに引く
しっかり肩付けするという事ですが、初めの内は銃を振り上げながら肩に押し付けていました。
そして頬付けもしながら銃を下ろして来ると、肩付けと頬付けがしっかり密着した状態になります。
クレー射撃の動画で観て真似してみました。精密射撃ではやる人とやらない人が居るようです。
好みの問題だと思います。慣れて来たら銃を軽く後ろに引くだけで肩付け出来るようになって来たので、後述するミートサポートをしてから頬付けするようになりました。
・ミートサポート
ボーンサポートをもじった造語です。ボーンサポートとはこんな風に↓
銃の重量を左の三角筋や上腕二頭筋で支えず、左肘を骨盤に載せて筋力を使わずに骨格で銃を保持する方法です。
言葉で言うのは簡単ですがこの姿勢、身体の硬くなった中年太りのオッサンが簡単に出来る姿勢じゃありません。
特に肘と骨盤をくっ付けるのが中年太りじゃなくても多くの男性にはきつい姿勢だと思います。
ウェイトトレーニング用の分厚い腰ベルトを使えば可能ですが、そんな物をAPS本大会で使ったら、ハンドガン部門のリストバンド疑惑の再来になりそうで気が引けます。
「左肘と骨盤が付けられない」と津場さんに質問した時も「無理して付けなくていいですよ♡」と優しく微笑んでくれました。
そこで私が考えたのが、中年太りを利用して骨盤ではなく、その上に乗っかっている脇腹の無駄肉に肘を載せてみたらどうかな?でした。
結果はウェイトトレーニングのベルトを使ったボーンサポートには敵いませんが、左肘をプラプラ浮かせているよりは遥かに安定しました。
・肘付けした皮膚の遊びを取る
上記のミートサポートをした際に、左上腕部の内側面は体幹に密着します。
この時、一旦左腕(肩)を上に上げてから脇を閉めて体幹側の皮膚を下方に引き伸ばすように密着させると、皮下脂肪の緩みが取れて、左腕の固定力が強くなります。
・アイレリーフ注意:パララックスは左右逆
パララックスについて調べていた頃↓
に書きました。結果、フォーカス調整が出来ていれば気にしなくて良いと分かりました。
・左目静止法
先程のアプローチの動画↓
の中で「身体が揺れてるのに狙い始めちゃダメ」というのがありましたね。
じゃあ、どうすんの?・・・を自分なりに考えたのが左目静止法です。
据銃姿勢を取り右眼でスコープを覗きます。次に右眼を閉じて左眼でマズルを見ます。マズルが揺れているのが見えます。
ここで身体の何処に力を入れたら、何処の力を抜いたら揺れが止まるのか?納得いくまであれこれ試します。
私の場合は「下腿三頭筋が弛緩出来る重心位置を探す」でした。
・ボンサポは肘頭が軽く触れる程度
ボンサポとはボーンサポートの略です。毎日練習してミートサポートに慣れて来る頃には股関節と腰椎の柔軟性が向上していると思います。
すると柔軟性が向上する風呂上がりならボーンサポートが出来るかも知れません。その時、肘頭(肘の先端)を骨盤(腸骨稜)にグリグリ押し付ける必要はありません。
肘頭は腸骨稜に軽く載っける程度の方が安定します。
これはミートサポートでも同様です。肘を付ける事を意識するあまり力んでしまうのでは本末転倒です。余計に中たらなくなります。私もこの蟻地獄に陥りました(^^;;
解決策は標的方向への骨盤の移動量を少なくして「筋肉のリラックスを維持出来る範囲内」にする事です。
・止めるより揺れセンター
身体の準備が出来た。チークした。シアーをいつ落とそうか?という時の話です。
揺れを皆無にする事なんて不可能です。上手い人でも少しは揺れてる筈です。
なら、完全に止まるのをいつまでも待つより、揺れる範囲が標的のほぼ中心(APSなら10点圏)に来るように調整した方が、疲れて揺れが大きくなる前に撃てると思います。
・深呼吸と膝で止める
津場さんの動画にも出て来ましたね。自然狙点の話です。津場さんは「リラックスすると自然に下りて来る」と言っていました。
そのリラックスを私は深呼吸と膝で作ります。
撃つ瞬間は揺れ対策の為に浅い呼吸しか出来ませんから、その前に深呼吸して血中酸素を増やしておきます。
酸素濃度が増え、筋肉が弛緩して狙点が下がって来ます。
更に内側広筋を軽く緊張させて膝を伸ばす事により膝のグラつきを減らします。
膝を伸ばして下肢に意識を持っていく事で上半身(主に肩の力を抜く)をリラックスさせます。
・10x狙い
これは赤字で書きました。10点圏をある程度狙えるようになったらもっと小さく狙えばひとつ上の世界に行けるという意味です。意識高い系ってやつですね。
以前、バトンレンジでトップシューターのIさんにお会いした際に聞いた言葉があまりに印象的で今でも覚えています。
「練習ではX圏の内側を狙う!」
痺れました!トップシューターって人達は見ている世界が違う!と思いました。
隣で撃っていた私は「少しでも10点に入ればいいや」なんて思ってましたから。
10mで白丸ターゲットを見ると12倍のスコープでもX圏はメッチャ小さく見えます。
10点圏が太線(直径2センチ)、内側にX圏の円(直径1センチ)があります。そのXの線の内側を狙うと言ってるんです。
私も試してみたんですが、私のレベルではコールドスタートで揺れてる時は狙うだけでも無理です。
5mで1センチに8割中てるのが精一杯です。この1センチを10mで狙うようなもんですからね!
連続して50発くらい撃って身体が温まって中たるようになって来ると揺れが小さくなって来るので、その時に10x狙いをやります。
赤線は1センチサイコロを10個連続で台から落とした時の印です。赤線を達成したのは例外なく10x狙いをやった時の記録です。
5mで10x狙いをやる時は、4つのミルドットが1センチサイコロの中に収まってる時に撃ちます。
それが実現出来た時にめでたく赤線、10m換算すればブルズアイ100点です。
て、言うのは簡単ですけどね。毎日撃っても成功するのは週に1〜2回です。これではまだまだトップシューターにはなれません。
恐らくIさんはプルズで100点を狙うなら、狙点は中心にあるXの印字を狙うくらいじゃないと届かない、と言っていたんでしょうね。(白丸ターゲットの場合)
それは据銃力の低い私のレベルでは依託射撃をするのと大差ありません・・・APSライフルの限界を引き出せって事ですね!・・・因みに私の銃の限界はこちら↓
・チーク前に力みチェック
これはメモの写真を撮った後に追加して書いた項目です。
先程、左眼静止法の項でチーク(頬付け)後に身体の状態を確認すると書きました。
チーク前にもやる事で更に揺れが小さくなる気がしました。
やり方は、足の裏の感覚に全神経を集中して「身体が揺れていないか?」を感じ取ります。この時、爪先に荷重が掛かっている感じがしたら踵荷重にします。
そして眼を閉じて「どの筋肉が緊張しているか?」を確認します。理想は膝の裏に軽い張りを感じるけど、その他は脱力してる状態です。
つまりチーク前とチーク後に行う事で、緊張と弛緩をより良い状態に持って行きます。
メンタル戦略
前述した「マッチプレッシャーの練習方法」は普段の自宅練習でやる事です。
メンタル戦略とは試合当日に何をするか?です。
自分への過度な期待がプレッシャーになるので私がやった戦略は「諦める」です!
「上のバッジを狙う」とか「自己ベスト更新」とか高い目標は全てプレッシャーになります。
前述したような技術的な注意点は毎日撃っている内に無意識に出来るようになっています。
試合本番では、そんな事は忘れて「ゆるふわ気分で過ごす」に専念しました。
行きの電車では途中で買ったゴルゴ13を読んで「人工衛星撃ち落とすとかサイヤ人かよ!」と爆笑し・・・
待ち時間には他人の銃を見て「この銃、格好良いな」とか「このカスタム真似してみたいな」とか考えながら、選手ではなく銃オタクとして撃ち順を待ちました。
撃ち順が来て射坐に入ったら、周りの人に聞こえないような小さな声で「どうせ無理だ・・どうせ無理だ・・」と碇シンジ調にボソボソ呟いていました。
すると不思議なもので「明るくて標的見やすいな・・・ウチの射場も真似しようかな」とか、「やっぱりムーバー面白いな・・・ムーバーマシン買っちゃおうかな」とか、点数ではなく”興味のある事”に意識が向くようになりました。
撃つ事自体が面白くて、まるで自宅で撃っているような感覚になりました。
終わってみるとエキスパートの点数に達していて「ああ、そういえば、エキスパートになる為のゆるふわ戦略だったっけ!」と思い出した程です。
まとめ
今回はエキスパートバッジ獲得時点でのAPSライフルの技術をまとめてみました。
次の目標はもうひとつ上のマスターのバッジです。眼が悪いのでオープンサイト部門はひとまず置いといてフリーサイト部門で次のバッジを目指します。
ただし、そうなると190点を出さないといけません!・・・やばい・・・そんなの優勝候補の人の点数です!
今度こそ本当に「どうせ無理だ!」ですね(^^;;
それはあまりにハードルが高いので次回は自己ベスト更新した時にでも書きますか。
では今回はこの辺で。
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コメント
おめでとうございます。「エキスパートバッジ」!!
マック堺さんの動画で「APSマスターズカップ2022」を見ました。
出場者の方々の本気度が凄いですね。
いつの日か織田さんが撃っているのを見たいと願っています。
1センチ角サイコロは、もう卒業で、5ミリ角サイコロでいいのでは?
「X圏しか見ていません」と云えるグランドマスターになって下さい!
ありがとうございます。
今回の結果はtascoTitanさんのお陰でもあると思っています。
・スコープ中心付近の光学性能の良い所を使う
・銃をフワッと置く
・機関部の辺りを載せる
等、tascoTitanさんから教わった依託射撃の技術を立射でも再現出来るように意識しました。ありがとうございました。
今日も1センチサイコロを撃ちましたが、集中力が少し乱れるだけでも満射出来ませんでした。
もう少し安定して満射出来るようになったらサイコロを1ミリずつ削るつもりだったんですが、まだまだ修行が足らないようです。
「X圏しか見ない」と言えるようになりたいですね。
射手の技術向上は勿論ですが、銃の精度向上もまだまだ道半ばです。
これについては幾つか考えている事があるのでその内試してみます。
コメントありがとうございました。