概要
今回は、プロテックのBull-01の耐久性に関する話を前半に、後半では二次圧力計を取付けて実際にどのくらいの圧力でガスブロが動作してるのか計測してみよう、という内容です。
いつの間にか「ガスブロを圧縮空気で撃ちたい」シリーズも10回目になってました。
リアルな操作と撃ち味のガスブロは大好きだし、その撃ち味を変化させて楽しめる可変レギュレーターも好きです。
銃からチューブがぶら下がっているので邪魔くさいと思う方も居ると思いますが、それを補って余りあるメリットがあります。
ジャパンスティールチャレンジのロングガン
ジャパンスティールチャレンジ(JSC)のロングガン部門用の長物を一丁仕上げる事にしました。
長物と言いながら小ぢんまりしたガスブロ。マルゼンvz61スコーピオンです。
このガスブロサブマシンガンをロングガン部門用にカスタムします。カスタムについてはこちら↓にまとめるので、
この記事では圧縮空気について掘り下げて行きます。
今までガスブロを撃ちまくる時に使っていたプロテック・bull-01の圧縮空気セットですが、今回のJSCロングガン仕様ではレギュレーションにより試合では使えません。
私の知る範囲で、圧縮空気外部ソースを試合で使えるスピードシューティングは、PPS(プラクティス・ポスタル・スティール)とRSC(ローガン・スピード・チャレンジ)ぐらいだと思います。
ハンドガンならJSCでも使えるんですが、ホルスタードローが無いロングガンでは生ガスを噴くリスクは低いと思います。
ガス代節約の為に圧縮空気で撃ちたいのは、何万発も撃つであろう練習の時です。
試合当日と事前の動作確認の時だけなら、恐らく千発も撃たないでしょう。その程度のガス代ならケチる程の金額じゃありません。
ただし、ガスだと射出圧力が不安定だから命中精度下がったりしないかな?という不安もあります。これについて次回の圧縮空気シリーズvol.11で検証しようと思っています。
圧縮空気セット、エア漏れ⁉︎
この記事を書く前、APSライフル本大会の練習に明け暮れていたので全然ガスブロを撃ってませんでした。
久しぶりに圧縮空気を充填してみたら・・・シュゥゥゥ〜〜・・・エア漏れの音⁉︎
こんな時、最初に何処を疑いますか?普通は接合部の緩みとかゴムパッキンの劣化とかでしょう。
そう思ってまずbull-01とガスボンベ(空のガス缶の事)の接合部をギュッと押し付けてみたけど、シュー音に変化無し。
パッキンが原因だったらパーツ交換になるので後回しにして、今すぐ出来る事は他のボンベに替えてみる事です。
早速替えてみると・・・シューという音がピタッと止みました⁉︎・・・まさか?ボンベ側のパッキンが原因⁉︎
外したボンベを良く見ると・・・
穴が空いてる⁉︎
こんなの初めて見ました。ガスボンベなんて頑丈な物だと思ってたので見落としてました。プロテックの高橋さんも「こんなの初めて」だそうです。
もう数えられない程の回数、圧縮空気を充填したので内側に水滴が付着してガス缶の内部が錆びていたのかも知れません。
ゴムパッキンも含めてボンベより耐久性が高いとは・・・凄いですね、プロテック!(プロテックからは1円も貰ってません。普通に買いました。念の為^^;)
という訳でボンベを他の空ガス缶に交換して解決しました。
圧縮空気セットをグレードアップ
これなら長く使えそうだ!と思ったので圧縮空気セットをグレードアップする事にしました。
二次圧力計です。レギュレーターで減圧された後の”銃に送られる空気圧”つまり二次圧力が何気圧なのか?を表示してくれます。
別にこれが無くても普通に撃てるし、弾速計があれば全然問題無いんですが、自分の銃がどの位の気圧で快調に動作するのか、同じ気圧でも銃によって弾速が変わるのか、いろいろ知りたくなっちゃったんですね(^^)
装着方法は拍子抜けする程簡単でした。レギュレーターから出た後のホースを好きな所で切断して・・・
二次圧力計をズボッと差し込むだけ!で完成です。
マガジンを繋いでレギュレーターの調整ツマミをグリグリ回してみると・・・おお!針が動いた!(当たり前だろ(^^;;)
この状態ではボンベ内の気圧は0.6MPa(約6気圧)で、レギュレーターで減圧後の気圧は約4気圧です。
(MPa:メガパスカル。1MPa≒9.869気圧)
これで、銃が替わってもその銃に適した気圧にすぐに調整して撃てるようになります。そこまで拘るなら・・・ですけどね。
私の場合、リコイルを楽しみたい時に強く、銃の耐久性を重視したい時に弱く、それを銃によって変えたり、という使い方を想定しています。
暫くはスコーピオンで使う予定なのでホルスターは不要です。
となるとレースホルスターを固定するようなガッチガチのガンベルト(こーゆーやつ↓)
は不要です。これ、持ち運ぶ時にメッチャ嵩張るんですよ。
軽くてコンパクトに収納出来るダイソーのベルトに交換しました。
そもそも、スピードシューティングをやってるようなシューティングレンジならコンプレッサー常備の場合もあるので銃だけ持って行けばよいんですが。
フロンガスって何気圧?
2次圧力計を付けたらまず計ってみたかったのは、2次圧力を変化させた時の弾速とブローバックの変化です。
フロンガスってどのくらいの圧力を銃に送ってるんだろう?また、気温によってそれがどのくらい変わるんだろう?
フロンガスが夏と冬にどの位の圧力を出しているのか?が判ればガスブロが快調に動作する基準が判るんじゃないか・・・という事に興味がありました。
それを知っておけば、JSCロングガンにフロンで参加する時や興味のある海外製ガスブロ(M16A1)を買った時の参考になるんじゃないかと思ったんです。
弾速計はいつものXCORTECH X3200 MK3 弾速計です。安いし最初の弾速計としてお勧めです。
XCORTECH X3200 MK3をAmazonで見てみる↓
ただ、XCORTECH X3200 MK3は【 Acetech 】AC6000 BT Chronographと比べると弾速が1〜2m/sくらい低く計測された事がありました。
【 Acetech 】AC6000 BT ChronographをAmazonで見てみる↓
個体差かも知れないので仕様かどうかは分かりませんが。
弾速計を使い慣れてくると数発連続で計測して弾速の安定性を見たくなる事があります。
遠距離狙撃や精密射撃では重要だし、フロンガスがどのくらい早く冷えるのか?を見たい時も便利です。
X3200に不満があるとしたら、その数発の弾速を一覧表示してくれるとありがたいんですが、それは上位機種を買うしかなさそうです。例えばこういうの↓
私は今んとこ、撃って写メ・撃って写メ・・というクソ忙しい方法でやってます。上位機種・・・欲しくなりますね。
ハイキャパで弾速測定
弾はマルイの0.2gプラ弾です。表面がツルツルで滑りが良いので弾詰まりが起きにくくバイオより安いので、スピードシューティングでのコスパは高いと思います。
マルイの0.2gプラ弾をAmazonで見てみる↓
まずは、レギュレーター全開の時に2次圧力(銃に送る気圧)が何気圧なのか?
レギュレーターの調整弁を全開にすると
2次圧力計の針がスーッと動き・・・0.44〜0.45?くらいでしょうか。
この圧力計の表示単位はMPa(メガパスカル)なので、1MPa≒9.869気圧です。(前述しましたが一応)
0.44MPaだとすると約4.34気圧です。が・・・面倒臭いので、ここでは大雑把に4.4気圧と書きます。(大雑把過ぎ?^^;)
4.4気圧での初速は10発撃った最高値が82.67、最低値は81.14でした。
私のハイキャパはフロンで撃つと真夏でもやっと80に届くかどうかという感じなのでフロンよりは少し強いですね。
次にレギュレーターを少し絞って約4気圧にしてみました。
ここからは10発の凡その平均値の写真を載せます。4気圧で79.46。これで夏のフロンと同じくらいでしょう。
ここからどんどん下げてみます。
3.5気圧では、
73.53でした。真夏じゃないけど・・・という季節だと、フロンならこのくらいでしょうね。
3気圧まで落とします。
62.97でした。ちょっと肌寒いかな、という時期に頑張ってフロンで撃ってる時はこのくらいでしょう。
2.5気圧です。
56.64でした。一応撃てますね。これ、フロンだと「もうガスブロの季節じゃないよね」ってホッカイロ片手に話してる姿が目に浮かびます。
2気圧です。
53.58。何とか弾は出ましたが、数発に一度程度は弾が出ません。
1.5気圧では弾が出ません。たま〜に出るんですけどね。実用は無理です。
辛うじてですが、ホールドオープンしたのは2.5気圧まででした。
圧縮空気とフロンの違い?
2.5気圧でホールドオープンした時の弾速は56前後でした。ここである疑問が湧きました。
「フロンでこんなに弾速が下がる程マガジン冷えてたらホールドオープンしないんじゃないの?」
と思ってちょっと想像してみました。
ガスブロの機構は、まず弾を発射する為に気化ガスをチャンバーに送り、その後にガスの経路がブローバック側に切り替わりブローバックが始まります。
となると、後半のブローバックに使用する為の気圧(気体量)がフロンより圧縮空気の方が大きいんじゃないか?と考えました。
気化室の容積を比べると、フロンのリキッドチャージよりエアタンクの方が大きいので、その分余力があるんじゃないかな・・・と想像しました。
仮にこれが正しいとすると、フロンより圧縮空気の方が、普段から低い圧力でも発射出来るという事です。
飛距離を稼ぐ必要があるサバゲーと違い、スピードシューティングでは6〜7m位真っ直ぐ飛んでくれれば事足ります。
主要なスピードシューティングの最長距離はアクセラレーターの6.5mだったかな?
低い圧力で撃てるなら銃の耐久性も向上します。練習で何万発も撃つ事になる競技銃では耐久性は重要です。
まとめ
撃つ事が主目的なら、弾速計さえあれば2次圧力計は無くても全然平気だけど、私のようなオタク気質にとっては、あればあったで面白いですね。
面白さを買ったと思えば、私にとって2次圧力計はコスパの高いパーツです。
また今回興味深かったのは、フロンなら動作不良を起こしそうな低圧でも空気ならホールドオープンした事です。
前述しましたが、これなら常用圧力を下げられるので、ハイキャパでスピードシューティングをすると消耗品となるスライドの耐久性を上げられそうです。
実際には負荷が掛かるのはスライドだけじゃありませんからね。マニアックな人の中には希少な銃を晴れ舞台で使いたいという方も居るでしょう。予備パーツの供給に不安のある銃にはパーツの負荷を減らす恩恵は計り知れません。
次回vol.11では圧縮空気と、久しぶりにフロンガスも使って、フロンガスと圧縮空気の集弾性能を比較します。
フロンの弱点は連射時の圧力低下です。その辺りに重点を置いた検証をする予定です。
フロンしか使えないJSCロングガンの為の検証ですから速射のペースも「上手い人なら実際にはこれくらい速く撃つだろう」というペースをイメージしながら撃ちます。
マルゼンのスコーピオンもJSCロングガンのレギュレーションに適合する状態の物を使います。
その条件でフロンがどのくらい集弾するのか、が見どころです。
では今回はこの辺で。
スピードシューティング関連の他の記事はこちら
東京マルイ.ハイキャパ5.1の記事はこちら
マルゼンvz61スコーピオンの記事はこちら
ガスブロを圧縮空気で撃ちたい!シリーズ一覧はこちら
ブログトップはこちら
このブログでは、いろいろな銃やシューティングをカテゴリー分けしてあります。このページの冒頭・末尾にある「サイトマップ・カテゴリー」をクリックしてみて下さい。
コメント