概要
マルゼンtype96.LE2021ウッドストックのレビュー4回目です。
今回は、チークピースの調整と、スコープを仮組みしての試射です。その試射の結果、10mでのグルーピング計測は、また次回にせざるを得ませんでした。
結果を先に言ってしまえば、5mの距離で軽い弾で大雑把にゼロインしたら、スコープのエレベーション調整範囲の上端付近だったんです。
いくらホップがあるとは言え、この状態で超重量弾で10mを撃ったら、確実にエレベーション調整範囲を超えます。
かと言って、ミルドットを使った狙点調整では正確性に欠け、本来の精度が出せません。
この対策をどうするのか?という事と、5mで練習用の軽い弾で、ですが少し実射したので、立射姿勢でのSR-2との比較・感想が今回のメインテーマです。
フローティングバレル?
木ストの匂いを嗅いでニヤニヤしていたら見つけました。このバレル、途中までですが、フローティングっぽく浮いてますね。
マガジン給弾口の辺りまで紙が入りました。本来のフローティングバレルは、バレルが完全に浮いているので、あくまでも”なんちゃって”ですが、見た的には良い(^^)と思います。
チークピース
チークピースの調整パーツは、固定ボルト、ワッシャー、スペーサー、これだけです。
スペーサーは5・10・15ミリ長が2つずつ附属しています。説明書によると調整範囲は0〜20ミリ。20ミリの場合は5+15で20ミリにします。
長いボルトを買って来れば、30ミリ位までならイケるって事かな。受け側の強度が気になりますが、頬付けの時だけを考えれば、ほぼ縦方向の応力しか掛からない筈なので、運搬時にぶつけたりしなければ多分・・大丈夫でしょう。
今回、取り付けるスコープ
私は自宅の5mレンジ(家が狭いので)で1センチのサイコロを撃つのが大好きです。その為に重要なアイテムが、
5mの距離で12倍でも綺麗にピントが合う、HYUGAのリアフォーカススコープです。
ふたつあるので、ひとつを96LE用にします。
実銃用お座敷シューティングスコープ⁉︎
今まで「至近距離で高倍率が使えるスコープなんてHYUGAくらいだろ?」と思っていました。
ところが・・・
東京銃砲の2021カタログにこんなスコープが載っていました。なんと3mからフォーカスが合う!と書いてあります。
倍率は3〜12倍だそうです。3mで12倍って・・・ヘビ用かな?
ここで気になるのは、12倍の時でも3mでフォーカスが合うのか?・・・という疑問です。低倍率でなら殆どのスコープはフォーカス合いますからね。
サイドフォーカスで、そんなに調整幅を広げられるのか・・・?一度確認してみたいですね。そのうち、東京銃砲に行ってみます。
スコープ取り付け方法
冒頭に書いたように、現状ではスコープのエレベーション調整範囲の1番上の方だけを使っている状態です。
このままでは、私の大好きな超重量弾を撃ったら、エレベーション調整の上が足りなくてゼロイン出来ません。
そこで、SR-2で検証済みの方法で取り付けます。
SR-2の場合は、スコープのマウントレールを前下がりに取り付けてあります。方法は単純。小さく切ったゴム板を挟んであるだけです。
以前は、スコープとリングの間に紙切れを挟んだり、リングとレールの間に紙切れを挟んだりしてみた事もありましたが、
スコープ本体に負担が掛かるとか、照準線のセンターが狂うとか、いろいろ問題が出ました。
以来、マウントレールとレシーバーの間に適当な物を挟む、という方法をとっています。その為に・・
今回用意した物は
秋葉原で買って来ました。純正の固定ボルトより長いボルトを4種類(8・10・12・15mm)、それに合うm4サイズのスプリングワッシャー20個です。
別に秋葉原じゃなくても、ネジ専門店ならあると思います。
純正の固定ボルトは
こんな形です。頭は2.5mmの六角の皿頭。径はm4、ボルト長は6mmです。ボルト長というのはネジ山部分の長さではなく、全長という意味です。
組み方
買ってきた部品を使って、思い切り前下がりにしてみると・・・
いやいやいや・・・これは無いだろ(ー ー;)
試し撃ちしたら案の定、高射砲を彷彿とさせる弾道で天高く飛んで行きました・・・
組み替えては試射を繰り返し・・・
結局、SR-2と同じ位の高さ、即ちレール後端部の嵩上げ量約2ミリに落ち着きました。
色々買ってきたのに、最終的に使った部品は純正より2ミリ長いボルトが1個とスプリングワッシャー3個だけでした(TT)
まぁ、安い物だし、SR-2にも使えそうなのでいいんですけど。
因みに普通のワッシャーだと、外径が大き過ぎて、レール裏面のボルト穴の外周の突起にワッシャーが干渉します。
スプリングワッシャーなら外径が小さいので綺麗に嵌ります。スプリングワッシャーは一枚の厚さが約1mmです。
組み付け方法は、前側の固定ボルトは純正ボルト(6mm)+スプリングワッシャー1枚、後側は純正より2ミリ長いm4×8mmのボルト+スプリングワッシャー2枚で組めば、これと同じ仕様になります。
かなり大雑把な計算ですが、大体40moa分位、スコープ取付角度を前下がりに出来ます。
このスコープは、1クリック1/4moa、1回転が60クリックなので、2回転半以上はエレベーション調整を下げられる事になります。
5m・0.28g弾での練習用セッティングと、10m・0.48g弾での本番用セッティングでは、エレベーション調整は経験上、0.6Jの銃なら約2回転、0.8Jの銃なら約1回転変わります。
ホップがどの位効いているのか?は、遠射しないと分かりませんが、中間ホップでも弾ポロするような利き具合ですから、少なくとも、この個体では強ホップは期待出来ないでしょうね。
完成
リングもHYUGAの20mm高を買ってきました。モッジのリングより少し高価ですが、精度は良いような気がします。
20mmにしたのは、スコープを少し高めに取り付けて、据銃の高さを下げて低重心にしたり、左肘と体幹の密着度を上げたい、という事と・・
超重量弾を使った時は、10mでの後半の弾道は落下弾道になるので、少しでも弾道と照準線の角度の誤差を減らしたい、という狙いもあります。
このスコープの高さだとチークピースの高さは20ミリ上げがちょうど良かったです。・・・まぁ、顔がデカい私の場合ですが
追記
ネジ止めだけだと安定性が悪かったので、後日、SR-2と同様にゴム板も挟みました。前が1mm厚、後ろが2mm厚です。
これなら強くぶつけたりしない限り、簡単にズレる事はありません。
96LEとSR-2で撃ち比べ
試射を繰り返し、バットプレートもほぼ中間位辺りに調整して、大雑把なポジション調整も終わった96LE(^^)
せっかくなのでSR-2とのフィーリング比較をしてみました。
標的は、いつも使っている5m先の1センチのサイコロです。
ここ数日、96LEに掛かりっきりだったので、毎日のように96LEばかりを触ったり、据銃したり、匂いを嗅いだり、一緒に寝たりしていました・・・。
で、久しぶりに持ったSR-2の印象は・・
「軽っっ!!」
こんなに軽かったっけ?と動揺しながら立射姿勢でターゲットを狙ってみると・・・スコープの十字線が揺れる速さが96LEより速い!?
揺れ幅を1センチの範囲内に収めるのに時間が掛かります。
軽い銃のお約束ですね。少しでも力んでいると軽さ故、簡単に銃が揺れます。
ただ、そこで基本を思い出して、しっかりとボーンサポートを意識すると、ビックリする程、ピタッと止まる事があります。
ただし、これ、難しいので私はたまにしか出来ません。
どのくらい、ちゃんとボーンサポート出来れば揺れが止まるのか?という許容範囲が、96LEよりSR-2の方が狭いと言うか、
SR-2の方が、ちゃんとボーンサポート出来ていないと止まらないような印象を受けました。
大会本番は相当な緊張感で手足が震えるので、SR-2をちゃんと止められる人というのは、相当肝っ玉の据わった人なんじゃないか?と思います。
私の場合、SR-2をちゃんと止められるのは・・
- 自宅レンジ
- 誰も見ていない
- 自己ベストに挑戦していない
- カメラも回ってない
- ブログに載せるつもりもない
- 100発くらい撃って心身共にほぐれた後
という条件を満たした時だけです。一言で言えば、ビビリなんですね(TT)
でもこれって、見方を変えれば、強制的に鍛えてくれるって事では!?
この日の試射では、SR-2と96LEを取っ替え引っ替え撃ちまくりました。
SR-2の感覚が残ったまま96LEを撃つと、トリガーが近くて軽いので、「げ!?早えぇよ!」というタイミングで、シアが落ちちゃう事が多々あるんですが、
早過ぎると思ったタイミングでも、96LEの場合は、重さの影響なのか既に止まっていて、結果として中たってる、という事が何度もありました。
まとめ
とりあえず、超重量弾対応のスコープ取り付けが完了しました。これでいよいよ10mでの実射が出来ます。
今回、5mでの実射で気付いた事は、ある程度ホップを掛けないと弾ポロが多くて、だんだんムカついてくる(笑)という事でした。
この個体の場合、弾ポロせずに快適に撃てるホップの最低値は、0回転(ホップ0)から、2回転と135度回した所でした。
とりあえず、このホップ位置で10mを撃てるように調整を詰めて行きたいと思います。
次回は、10mで実射して各ホップでのグルーピングを計測します。
では今回はこの辺で。
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