概要
マルゼンtype96.LE2021ウッドストックのレビュー5回目です。他のレビューはこちらから
今回は10mの距離でホップを変えながら実射して、ホップの掛け方によって集弾性が変わるのか?を検証します。
撃つ場所
いつもの自宅裏の10mレンジです。屋外なので風の影響を受けます。ただ、この日は風速が1.8m/s程度(そよ風)だったので、10mで重い弾なら影響は少ないと思います。
家の壁に10m地点のマーキングがあります。
三脚を使って依託射撃をします。隣の箱に座って撃つんですが、肘を膝に乗せる為、プローンやベンチに比べると安定性は劣ります。
使う弾
今回もBLSの0.48gプラ弾です。
MODIFYの弾も精度は良さそうですが、気温・湿度共に高い季節なので、扱いの楽なプラ弾でいきます。
撃ち方
ホップ調整スクリュー0回転(ホップ最弱)を起点として、0・0.5・1.0・1.5・2.0・2.5・3.0回転でそれぞれ10発撃ってグルーピングを計測します。3.0がホップ最強です。
10mでのゼロイン調整も同時に行っているので、ターゲットの中心から逸れている着弾もありますが、気にしないで下さい。
実射結果
精密射撃の射撃シーンは、地味な事この上ないので結果発表です。
まずは、ホップ0から。15.2ミリ!いきなり本日のベスト記録、そして私自身の自己ベスト更新です。
下段に記入してある上120とは、5m0.28gのセッティングから、スコープのエレベーション調整を上に120クリック回した、という意味です。
H0とはホップ0。ポ1とは、10発撃つ間に弾ポロが1回あった、という意味です。
ホップ0.5では、グルーピングは悪いですが、ここで見るべきポイントは、弾ポロが無い事と、さっきよりホップを掛けたのに、着弾が上がっていない事です。
この28.3ミリが今回のワースト記録です。
ホップ1.0も着弾が上がっていません。弾ポロは2回です。
ホップ1.5も着弾は上がらず、弾ポロ1回。グルーピングは、まだマシな方かな。
ホップ2.0以上では、今回は弾ポロはありませんでした。1発フライヤー気味ですが、記録は記録です。
ホップ2.5では、いきなりホップが効いて着弾が上がったように見えますが、説明書によると、0〜2.0回転はホップが弱く、2.0〜3.0回転でホップが強くなる、と書いてあります。
説明書通りのホップの効き方という事ですね。
また、着弾が少し左に逸れています。ホップが効いたらズレた・・・という事は、スコープの回転方向の取付角度が少しズレていたようです。
それを踏まえて・・・
ホップ3.0では、エレベーションを下に10クリック、そしてスコープ取付角度を右回転方向に少し修正しました。
それでも結構着弾が上がってますね。ただし、グルーピングは散ってます。
この後、5m試射の時に好調だった、ホップ2回転プラス135度を試しました。
ホップを弱めたので、エレベーションも5クリックほど上に上げて、さぁ撃とうかな、と思ったその時・・・
ホップ2+135°の初弾でミスりました。給弾して三脚に銃を置く際に、ついトリガーに触ってしまい暴発しました!
周囲に誰も居ないから、と思ってセーフティオフだったし、試合なら失格もんです!(><;)
やっぱりセーフティと銃口カバーって大事なんだな、と再確認しました。
その初弾を除けば、グルーピングはまあまあ良い方です。
初速安定性との関連は?
このレビューの2回目の際に初速安定性を計測しました↓
その時の初速一覧表がこれでした。
こうして見ると、初速安定性もグルーピングもトップのホップ0はともかく、それ以外は初速安定性とグルーピングが比例しているか?と言えば・・・微妙・・・。
不安定要素としては、風の影響・弾の精度、そして何より、射手のウデ(これが最大の不安要因でしょう(TT)
ちょっとこじ付け気味に見れば、
- ホップ0:ホントに凄いのか、まぐれなのか。
- ホップ0.5:まだ射手がこの銃でのレスト姿勢に慣れてなかった?もしくは高記録が出たので射手が調子こいた?
- ホップ1.0:0.5と同様にまだ慣れてない?
- ホップ1.5:ちょっと慣れてきて、初速データに近付いて来た?もしくは射手が反省した?
- ホップ2.0:1.5と同様?
- ホップ2.5:かなり慣れたので初速のブレをカバー出来た?
- ホップ3.0:じゃあ、これは初速データに比例?
- ホップ2+135:慣れた後なので、この辺がこの個体の実力?
という自己分析をしてみたんですが・・・結局の所は、三脚を使うだけじゃ完全固定じゃないんですよねぇ(◞‸◟)
こーゆーの欲しいっすねぇ・・・でも高い銃買ったばっかだしなぁ・・・無理かなぁ・・・
これなら買えないかなぁ・・・少し検討します。
この銃のホップの役割って・・・?
ここからは私の想像の域を出ない考察です。興味ない方は、1番下の「まとめ」まで飛ばして下さい。
説明書読んで・・初速測って・・試射した時から考えてたんです・・・「このホップ何なの??」・・・と。
ホントに説明書通り、前半2/3はホップアップなんて無いようなもんだし、後半1/3だけ効くホップ??
今回の実射時にも、弾ポロしないように、銃口を少し上に向けて、ゆっくり装填して、ゆっくり垂平に戻して・・・それでも弾ポロした時に、考えました。
「もしかして、ホップアップ(特にアップ)の為のホップシステムじゃないんじゃないか?」・・・と。
50mシューティングやサバゲーでホップ調整をして来た私にとって、ホップとは「遠くまで飛ばす為にある」と思っていました。
その常識で考えると、ホップ中間でも弾ポロする程ホップが弱いなんて訳が分かりません。
となると、その常識が間違っていたんじゃないか?VSR-10等のホップとは根本的に違う設計思想なのかな?・・・と。
もしかして、こんなに弾ポロするのは、仕様なのかな?・・だとしたら、それって何の為に?
と、考えながら、たまたま視界に入ったのが、さっき撃ち終わったばかりのホップ0とホップ0.5のターゲットでした。(ホップ1.0を撃ち始める前だったので)
この2枚を見る限り、弾ポロした方が中たってる・・・まさか・・・このホップって選別ゲージなの!?
だとしたら、この弱すぎるホップも納得です。
選別ゲージとは弾をふるいに掛けて、小さな弾だけ素通りさせる精密射撃用品です。
蔵前工房舎さんで売ってるのはこんな形です。
つまり、この銃のホップシステムは、小さ過ぎる弾をホップ突起を素通りさせて弾ポロさせる事により、一定以上の直径の弾だけを撃ち出して命中精度を上げようとしているのかな?・・と想像しました。
ただし、大き過ぎる弾は排除出来ず、むしろ高速・強ホップで撃ち出されるので、この理屈で効果が出るとしたら、ホップをなるべく弱めにして、大きい直径の弾だけを撃ち出せば、本来の選別ゲージに似た効果があるんじゃないかな?と考えました。
また、副次的には、ボルト操作を丁寧にゆっくり装填させる事により、チャンバー内での弾保持位置を均一化させようという狙いもあるのかな?とも想像しました。
ホップ0がまとまった理由
この理屈がもし正解なら、ホップ0の時に運良く大きな弾が多かった、もしくは装填が乱暴な時は弾が排出されただけ、と考える事も出来るかな?と。
まぁ、かなり無理矢理なこじつけなのは分かってます。
ホップ0の記録が予想以上に凄かったので、単なるまぐれで片付けていいのかな?と気になっただけです。
ともあれ、射手の技量を考えれば、まぐれと考えるのが妥当でしょうね。
まとめ
こんな事してる間にJASGからシャープシューターバッジが届きました。
最初は、沼に引き込む為の演出かな?と思ってましたが、実際に届いてみると、演出効果は抜群ですね!予想以上にテンション上がります。チョロいな・・・俺。
次はエキスパートだ、という気分になりました。JASGスタッフの方、ありがとうございました(^^)
マルゼンtype96.LE2021ウッドストックのレビューを5回に渡って書いてみましたが、自分で読み返してみると、文章が下手くそだなぁ、と思います。文才が無いんですね(><)
それでも我慢して、最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
とりあえず、今回でこのレビューシリーズは一旦終了します。
今後は、練習して気付いた事や、銃のメンテ、もしかしたらチューニング等について不定期に更新する予定です。
最後にこの銃を買った感想について
一言で言えば満足です。
集弾性はチューニングで改善出来ます、多分。SR-2のように普通のメンテだけで改善するかもしれません。
それより何よりあれほど欲しかった調整機構が最初から付いてます。
調整機構については今後、発表予定という噂のアルミストックバージョンにも搭載されるでしょう。「発表はかなり先になる」とも聞きましたが。
ただ、木製ストック、しかもこのレベルの調整機構が付いた物は、これを逃すと当分の間は新品では買えなくなるでしょうから、
この為だけに幾多の誘惑に打ち勝ち、軍資金をちゃんと貯金しておいた自分を今回だけは褒めてやります。
木ストの匂いを嗅ぐ度に「俺、グッジョブ!」とニヤニヤしながら今日も”風呂上がりのひと撃ち”で遊んでいます。
では、今回はこの辺で。
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