概要
今回はSR96-11Sのスコープ仕様で10m実射してグルーピング計測します。
個人的な思い入れとしては、10mの精度で他の銃に負ける訳にはいかないAPSライフル、更に現時点での競技銃の素材として決定版と言えるSR96にスコープを載せたんですから、前回マイクロサイトで出した記録をぶっちぎって欲しい!という期待が膨らみます。
以前、マルゼンが試作品を作っていたAPS-3ライフルカスタムの発売も期待したいんですが、マルゼン社員さんの口ぶりではちょっと難しそうだったので、せめてSR96の販売継続と補修パーツの在庫安定に期待しましょう。
APS-3で成功した畜気式ですからね。かなり興味あったんですが、コンプレストレバーを何処に付けるんだ?等、問題も多く難航したようですね。
マンガ山賊ダイアリーでお馴染みシャープ・エースハンターの基本構造を丸パクリしてでも作って欲しかったですね。
エースハンターとはこんな銃↓
ホップ付も作ってサバゲースナイパーにも売れれば採算取れると思うんですが。
それと、前回のマイクロサイトとスコープの弱点比較の記事でスコープのパララックスの話や「スコープは中心から覗かないと中たらないのか?」という話をしました。それについても検証します。
依託射撃は難しい
銃の命中精度を正確に計りたい、ヒューマンエラーをゼロにしたい、精度オタクの悩みであり夢でもあります。
依託射撃とは銃を何かに固定して撃つ訳ですが、究極を言えば銃をレストマシンに完全固定して人間が全く触れない状態が理想です。
私はレストマシンは持っていないので普通のカメラ用三脚を使っています。レストマシンより精度は落ちますが、移動を含めた射場の環境変化に手軽に対応出来るので妥協しながら使っています。ここでは私が依託射撃をする時に気をつけている事を書いておきます。
- 三脚は2つ使う。出来れば大型で重いやつ。
- 三脚と銃が触れる部分は、なるべく剛性は高いけど微振動を逃がせる程度に柔らかい部位:大きな揺れの抑制と発射時の微振動の吸収
- 三脚の脚を伸ばす時は、脚の根元の太い部分を伸ばして剛性確保
- 銃と触れる手・頬・肩は限界まで脱力する
- 自分の身体を支える為の筋力(足・背中・腕・首)もなるべく脱力出来るように射撃姿勢を工夫する。
- 標的を狙い、銃が僅かでも揺れていないか確認。揺れてたら姿勢の工夫をやり直す
- 発射前5秒位は呼吸を止める
- トリガーはこれでもか!って程ゆっくり引く。その途中で揺れたら姿勢工夫をやり直す
- 発射後は2〜3秒程ジッとして銃や身体が揺れてないか確認
- 次発に備えて深呼吸
という流れです。ぶっちゃけ、1発撃つだけで結構疲れます。それならやっぱり
こーゆーの買っちゃおうかな、と何度も考えましたが、何万も出すなら銃欲しいな、と心の弱さに負け続けて今日に至ります(TT)
ホントは地面に直に砂袋を置いて銃を載せ、伏射すればもっと安定すると思いますが、ウチの10m射場狭いので伏射がキツいんです^^;
さっきの¥75000のやつが本命だけど、ちょっと高いなぁと思ってました。よく探したら、ちゃんとした調整付きのレストマシンで安価なやつがありました。どうなんでしょうね。良い物なら欲しいんですが・・・ちょっと調べてみました。
後日追記:最初に見つけた時は3万円代だったんですが、いつの間にか値上がりしてました。海外製品ですしね。↓
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依託射撃の事を真剣に考えるようになったのは、国内最高峰のVSR-10・CA870プロチューナー:tascoTitanさんから教わった知識のおかげです。
tascoTitanさんのVSR-10ブログ
tascoTitanさんのCA870ブログ
前回の実射の自己ベスト更新も半分以上は教わった知識のおかげです。前回の実射はこちら↓
バレル掃除
計測前にバレル掃除くらいはしておきます。けっこう汚れてましたね。クリーニングロッドを取り替えながら汚れが付かなくなるまでやりました。
実射結果
今回も自宅裏の10m射場、風は風速4〜5m程度・・・微妙な風ですね、ターゲットペーパーを一枚で置いておくとたまに飛ばされる位の風です。
50mだと記録狙いは厳しいコンディションですが、10mで超重量弾、しかもノンホップなので大した影響は無い・・と思いたいです。ホップ付だとホップで浮いてる有効射程ラスト区間が横風に流されやすいので。
弾はいつもの0.48g弾です。この弾で前回の記録も出したし、トップシューターのI◯さんも使ってる弾なので、まぁ大丈夫でしょ。
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今回も三脚は二台。銃に当たる部分に微妙な柔らかさのゴム板を貼ってあります。
前回の記事で触れた重要ポイントのフォーカス調整は、調整ダイヤルに刻印してあるヤード表記は無視して、ターゲットペーパーの細かい文字が鮮明に見えるか?を重視しました。
今回は10発×8枚、トータルで80発撃ちました。集中力維持の為、やたらと休憩しました。
8枚の結果はこんな感じ。10発のグルーピングは1枚目から順に21.5〜22.1〜19.8〜22.6〜20.1〜24.5〜24.8〜20.2(mm)でした。最高値は19.8、最低値は24.8でした。
8枚の平均値は21.95mmでした。残念ながら前回よりかなり散りましたね。
前回の記録というのはこちら
コロナ禍明けの久しぶりの本大会直前にこの数値はテンション下がりますが、プラス思考で考えれば諦めてリラックス出来るとも言えます。
1番の敵はマッチプレッシャーだし、この精度なら私の公式最高記録を出した時のSR-2と大して変わりません。
それより数値には反映されませんが、撃ちながら感じた事が今回の収穫です。
これは5枚目と7枚目です。数値は無視して下さい。何となく全体的に散っているのが分かりますか?
比較対象として6枚目と8枚目を見てみます。一部に8点圏まで飛んでるのもありますが、X圏内に集中してる密度が濃いでしょう?
12倍のスコープで弾道を見てると良く見えるんですが、この時外側に飛んでるのはフライヤーです。多分、撃ち方は上手くいった方です。
ちゃんと銃を止められたか?は高倍率でレティクルを見てれば分かりますからね。
では、散った5-7枚目と集まった6-8枚目は何が違うのか?
単純な事ですが、力んでいたから!です。アホらしい結論でスイマセン^^;
ただ、何で力んじゃダメなのか?が重要です。
高倍率スコープは良く見える反面、細かく揺れてるのも見えてしまいます。
それを何とか止めてやろう!と、つい身体に力が入ってしまった、すると余計に中たらない、という蟻地獄だったんですね。
7枚目でtascoTitanさんの言葉を思い出しました。「銃をフワッと置く」これです!
力むと震えだけの問題じゃなく、多分、銃全体が少しだけ歪むんじゃないか?と思います。
某メーカーのサバゲーで人気のあの銃なんて、強く握っただけでギシギシ歪むのが分かりますからね。
実銃みたいに硬い材料で高精度・高剛性に作られてはいませんから、押した分だけ少し曲がる、という事でしょう。
SR96はアルミフレームなのでエアガンとしては剛性はそこそこある方だと思いますが、それでも影響はあるようです。
フライヤーについては、今回は本大会直前なのでもうバラシませんが、本大会終了後にオーバーホールしたいと思います。今回はバレル掃除しかしてませんからね。
スコープを中心から覗かないとどうなるか?
前回の記事でお話したスコープを中心から覗かないとレティクルがズレるのか?についてです。
前回の記事とはこちら
今回は、フォーカス調整を念入りに行い、眼の位置をワザとズラしてみて、レティクルがズレるのか?を何度も確認しました。
結論は「フォーカスが合っていれば照準はズレない」と思います。ただし、ケラレが出ない程度には真ん中辺りを覗いたほうが良さそうですが。
試しにスマホカメラで動画も撮ってみたんですが、ブレてしまって上手く撮れませんでした。スイマセン^^;
まとめ
今回色々と試してみて、その過程で本来の目的以外の事も学んだ気がします。
銃をフワッと置く!これを立射でどうやるのか?立射では最低限のホールドも必要です。その為のチークピースやバットプレートのセッティングを更に煮詰めた方が良さそうです。
そして、フワッと状態で安定させる為に、そもそも身体がグラグラしない事!その為の姿勢を保持する筋肉をどう使うのか?まだまだ学ぶ事は沢山あり、興味も尽きません。
いやぁ、面白いですね、APSライフル!
エアガン界では人気の無い(競技人口が少ない)APSライフルですが、何で人気無いのか不思議です。
とりま、本大会にゆる〜く参加してきます。ゆるふわでリラックスが今回の作戦です。
では今回はこの辺で。
追記:ゆるふわ作戦成功です!「どうせ無理だ」と碇シンジ風に呟きながら撃ったらエキスパートに昇格しました^^;
SR96-11Sの他の記事はこちら
2万円とは思えない命中精度!SR-2の記事はこちら
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コメント
頑張ってますねー!
射撃時の呼吸なのですが、「止めない。浅ーく、静かーに呼吸を続ける」のが正解のようです。
その訳は、「心拍を上昇させないため」だそうです。
強い脈を拾わないように銃を構えるのも大事ですね。
たかが10m、されど10m! 楽しいですね!
お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
以前は呼吸を止めていたんですが、それだと2〜3発撃つと酸欠になり、揺れが大きくなるような気がして最近は、狙い始めは深呼吸、揺れが収まってきたら少しずつ呼吸を小さくする、という方法になって来ました。
立射の場合、左肘の位置があまりお腹の方に来ると、お腹の脈で左腕が揺らされるような気がします。
心拍数が高い時はその揺れ方も強くなるので左肘を背中側にずらさなきゃならないんですが、ずらし過ぎると、銃の重さが上腕二頭筋にかかってしまうので、静かな呼吸をして少しでも脈を弱くしてボーンサポート出来るようにする、という撃ち方が正解なのかな?と、何となく考えていました。
確信の無い持論だったので、今回、呼吸と心拍の話をお聞きして、多分これで大丈夫だと確信が持てました。
立射と依託射撃では姿勢は違いますが、考え方は応用出来ると思います。
空気抵抗と闘う50m、内的要因と闘う10m、それぞれに面白いですね!
アドバイスありがとうございました。