前回までは・・・
初速を上げる為に、ピストンをブレーキロッド無しの物に交換、つまりシリンダー排気量を増やして、初速を測定したら、強ホップ時に初速が落ちる事が分かりました。
まるで気密の弱いノーマル箱出し状態のような症状です。つまり気密を向上させれば、少しは改善するのでは?というのが今回の検証です。
今回使うグリスは・・
大抵のホームセンターで売っているクレのシリコングリスのスプレー式です。
シリコン系のグリスとしては安物です。もしかしたら、抵抗の大きさの割には耐久性が低いかも知れません。
手に付けてネチョネチョした感じを比較すると、セラグリスはサラサラ滑る感触ですが、クレはベタベタとした明らかに粘度が高い感触です。
ただ、手軽に入手出来るシリコングリスのスプレーなので、シリンダーを開けずに注油出来るというメリットもあると思います。
シリンダーを開けたくないけど、シリコンオイルより定着性や耐久性の高いシリコングリスを使いたい、という人には良いかも知れません。
気密チェックでは、ピストンを完全に停止させる事は無理でしたが、セラグリスに比べると、エア漏れ時の、コポコポという音が無くなり、ピストン前進速度も遅くなりました。
さて、これが初速にどう影響するか楽しみです。
初速測定開始
例によって前回のセラグリスの時の初速と比較します。
ホップ0
前回は81.79・82.48・82.41・83.25・83.45でした。初速変動幅は1.66でした。
今回は81.44・82.02・81.95・83.44・82.67。初速変動幅は2.00でした。
大きな変化は無いようです。どっちにしろオーバーなので、いつも通りのバラし保管です。
ホップ5
前回は82.15・81.88・82.43・82.89・82.50でした。初速変動幅は1.01でした。
今回は82.30・81.95・81.66・81.97・81.50。初速変動幅は0.80でした。
これも大きく変わってないと見て良いんじゃないでしょうか。
ホップ10
前回は81.18・81.01・81.39・80.08・80.41でした。初速変動幅は1.31でした。
今回は80.26・79.36・80.27・79.03・80.10。初速変動幅は1.24でした。
ここも大差無いようです。
ホップ15
前回は77.20・78.56・77.70・76.89・75.75でした。初速変動幅は2.81でした。
今回は75.51・74.98・74.85・75.07・74.91。初速変動幅は0.66でした。
初速は少し落ち、初速安定性が大きく向上しました。0.66はかなり良いと思います。まぐれで無ければ・・・
ホップ18
前回は73.30・74.63・74.38・74.95・74.17でした。初速変動幅は1.65でした。
今回は73.59・73.61・74.42・72.85・74.41。初速変動幅は1.57でした。
大きな変化は無さそうです。
ホップ20
前回は73.83・74.08・74.72・73.40・74.15でした。初速変動幅は1.32でした。
今回は72.04・71.70・73.81・74.12・74.35。初速変動幅は2.65でした。
初速は大差なく、安定性が悪化したようです。
考察
見事に楽天的な予想が裏切られました。一部に多少の差はあれど、期待していた、気密アップによる強ホップ時の初速アップは失敗しました。
まぁ、気密チェック時のピストン速度だけを見れば、確かに気密は上がってると思いますが、グリスの粘度から考えても、実射時のピストン速度も落ちてる筈ですから、プラマイゼロと言う事だと思います。
こうなると、現時点での結論としては、純正の19グラムのピストンを、3.5センチ加速ポートで加速できる速度で作れる慣性力で、強ホップに負けない高圧縮を作る為には、排気量はブレーキロッド付の状態での排気量が限界、という事でしょう。
次回、現状の排気量がどうなっているのか、現時点でのまとめ、これからの方向性などを考え直してみたいと思います。
では今回はこの辺で。
Gスペックの記事一覧はこちら
東京マルイVSR-10.GスペックをAmazonで見てみる↓
このブログでは、いろいろな銃やシューティングをカテゴリー分けしてあります。このページの冒頭・末尾にある「サイトマップ・カテゴリー」をクリックしてみて下さい。
コメント