マルゼンAPS.SR96-11S命中精度向上計画その9。SR96にAPS-3用インナーバレルを入れてみる編。

APS:精密射撃

概要

今回はAPSライフルSR96にAPS-3のインナーバレルを入れてみます。

その前にライフル公式の反省をしてみます。興味ない方は次の項まで読み飛ばして下さい。

ライフル公式の結果はボロクソでした。甘っちょろい夢を見ていた190点どころか去年の本大会で獲れたエキスパートの点数にも届きませんでした。

銃の精度は大きく変わっていないので射手の問題です。

ここ最近、5m先のBB弾を撃つ練習をしていたんですがこの練習は人を選ぶと思います。銃をどれだけ止められるか?という据銃力の問題です。

スコープで標的を見た時のレティクルの揺れ幅を6ミリ以下に抑えられる人、つまり・・・

  • 十字の交点が6ミリの円からはみ出さないように2秒くらいキープ出来る
  • その2秒を逃さず銃を揺らさないトリガリングが出来る

という上手い人なら良いんですが・・・

私のウデではそんなマネは出来ません。食後2〜5時間・風呂上がり・寝不足じゃない、という条件下で1センチなら何とか・・・という程度のウデです。

そんなウデで無理矢理6ミリを狙おうとすると、レティクルと標的が重なりそうなタイミングで「今だ!」とガク引きするような、おみくじ射撃になってしまいます。

この撃ち方は「揺れ幅が大きくてもタイミングを読んでガク引きする」という悪い癖が付いてしまいます。

読みが当たるとは限らない!という所が最大の欠点「おみくじ射撃」たる所以です。

実際の揺れ方は、上下に揺れてると思ってタイミングを計っていたのにトリガーを引いた瞬間、突然左右に跳ねたり・・・到底読めません。女心と秋の空です。

「当たるも八卦当たらぬも八卦」は撃ち直しの効かない精密射撃では御法度です。

という訳で最近はまた1センチサイコロを撃つ練習に戻しました。以前にも増して気を付けているのは「揺れ幅が1センチ以内になるまで撃たない」事です。

揺れが酷い時は一旦銃を下ろしてルーティンからやり直します。

これをやると2分で5発は撃てません。せいぜい3〜4発です。でもそれで良いと思っています。

APSラジオの何回目だったか、リスキー加藤さんが

「最初はタイマーなんか使うな!ゆっくりでいいから中てる事!」

と話されていました。これに関してはハンドガンもライフルも同じだと思います。

マック堺さんも似たような事を言いますよね。

「最初は遅くていいから狙って中てる事。速さは後からついてくる」

と、マック堺チャンネルのスピードシューティングの解説で何度か聞いた気がします。

APSもスピードシューティングも同じなんでしょうね。「最初は確実に中てる事が優先」という基本は。

教科書(津場さんの動画)観て練習して慣れてきて・・・1分1発で良いならほぼミスなく10点に中たるようになりました。

・・・さらに練習して正確性を保ったまま2分で5発という早業を身に付けた人は上級者!という競技がAPSなのかな、と思いました。

では銃の話を始めます。

ライフルにハンドガンのインナーバレルを入れる理由

そもそも何でライフルにハンドガン用のインナーバレルを入れようと思ったのか?ですが・・・

命中精度向上計画その7のインナーバレル編でインナーバレルの共振についてお話ししました。

マルゼンAPS.SR96-11S命中精度向上計画その7。インナーバレルの内面仕上げとガタ取り編。
概要マルゼンSR96の命中精度向上計画、前回のチャンバーパッキン編に続き、今回はインナーバレルです。今回やる事は2つ。インナーバレルの内面をピカピカにして、インナーバレルがガタガタしないように固定します。インナーバレルをどうやって本体から取...

共振説はド素人が思い付いた単なる仮説です。正しいかどうか分かりません。

でももし正しければ「APSライフルがAPSハンドガンよりフライヤーが多い理由」に少し近付けるような気がします。

APSライフルの絶対王者A◯さんも言ってましたね。「ライフルはフライヤーと闘う」と↓

APSラジオ第6回 ライフル公式を振り返る・APS1の軽量化・香港のエアガン競技事情など
APSカップというエアガン競技についての雑談です。

その答えが共振なのか?は分かりませんが、今回は共振を減らす事をとりあえずの目標にします。

共振に影響しそうな要素としてインナーバレルの全長・径・肉厚・材質・重量・固定方法などがありますが、今回は全長を短くします。

イメージとしては、共振の大元の原因である「ピストンがシリンダーヘッドに当たる時の衝撃」が発生する前に、チャンバー内の圧縮圧力を上げて弾をマズルから押し出してしまおう、という理屈です。

だからこそ、ハンドガン用の短いインナーバレルに対して明らかに容積の大き過ぎるフルサイズのシリンダーを使います。

インナーバレルを短く、という点は50mシューティング用VSR-10と同じでも、ホップ回転数を稼ぐ為に加速シリンダーを使うのでそれに合わせてバレルが短くなっただけ、というVSR-10とは全く違う考え方です。

用意した物

APS-3のインナーバレルをSR96に移植するにあたり、いくつか用意した物があります。

APS-3用インナーバレル(テフロン)

まずはインナーバレルです。当初、APS-3 ORの純正バレル(真鍮製だったかな?)が買えればそれでいいや、と思っていたんですが、

ひょんな事からAPS-3LE用のマルゼン純正テフロンコートの新品バレルが手に入ってしまいました。

長さはSR96が実測で約380mm、APS-3が約225mmでした。マルゼン公式サイトに記載されているバレル長はもう少し短いですが、あれは恐らくパッキン保持部分を除いた長さだと思います。

それにしてもテフロンコートはチートアイテムだろ⁉︎という気もしますが、せっかく手に入ったお宝なので有難く使わせてもらいます。

マルゼンの中の人の話によれば、テフロンコートは長年使い続けた時の小傷等に対する耐久性は上がるけど新品時の精度は大差ない、という事らしいので、

テフロンコートの恩恵だけでのグルーピング向上は殆ど無いんじゃないかな?と予想しています。

もっとも今使っているノーマルバレルは多分数万発は撃ってるので新品時の精度は無い筈です。

また、これだけインナーバレルを短くしてシリンダーの加速ポート無しだと初速はかなり落ちるでしょう。

中たるなら初速はどうでも良いんですが、10mであまり落下するようだと初速誤差による落下量の変化が大きくなりそうな気がします。

あまりに初速が遅ければ、とりあえずスプリングでも換えてみますか。

インナーバレル・チャンバー用カラーを作る

APS-3とSR96のインナーバレルは長さ以外にも若干の違いがあります。

SR96のインナーバレルには溝が切ってあり、ここにサークリップが嵌まる事によってバレルをチャンバーに固定するナットの受けになっています。

当然APS-3のインナーバレルには溝なんてありません。かと言って高精度な溝を掘れるような工具もありません。そこで・・・

ホルダーの受けになるようなカラーを作ってみました。これなら時間を掛ければ素人工具でも作れます。

作り方を解説します。

部材に使ったのは外径10mm肉厚1mmのアルミパイプです。

まずはパイプカッターで7mm弱程度に切断します。

このパイプカッターはVSR-10の頃から使ってますが、安い割にはステンレスも切れるしコスパは良いと思います。

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最終的に全長6.3mmにしたいので少し長めにして耐水ペーパーで仕上げます。

180番の荒目のペーパーで荒削りしました。外装を仕上げる訳じゃないので荒削りで充分だと思います。

耐水ペーパーはタミヤを使いました。エアガンを弄るには丁度良いサイズと量だと思います。

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時間を掛け少し削っては確認を繰り返し、何とか6.3mmになりました。ただし、これで完成ではありません。

市販のアルミパイプはそこまで精密な加工がされている訳じゃありません。マルゼンのインナーバレルの外径は8ミリですが、アルミパイプの内径は8ミリより細い事が多いです。

そこでドリルで掘ります。試しに8ミリのドリル刃を買ってみたんですが、ピッタリ8ミリの穴だとキツくてインナーバレルに嵌りませんでした。

切削刃で少し削って穴を8.1ミリ程度に広げました。でも二度手間になるのでドリル刃の径は8.1mmがお勧めです。

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このアルミパイプ、外径は10ミリですが、このままでは太くてチャンバーに嵌りませんでした。

こうして見るとインナーバレルのチャンバー側よりアルミのカラーの方が太いですね・・・

因みにパッキンが嵌まる弾保持部分に段差があります。インナーバレル後端からの段差の深さは外側が3ミリ、内側が4ミリです。

今回は関係ありませんがVSR-10でやったように弾保持位置を調整したくなったら役に立つ数値です。

話を戻します。インナーバレル後端部分の外径は約9.8mmです。アルミカラーの外径を小さくする必要がありそうです。

電動ドリルにアルミカラーを固定します。パイプの内側から固定出来る三爪チャックが欲しかったんですが、こんな小さなサイズのチャックが見つからなかったので、

アルミ棒にセロテープをきつめに巻いてギュッと嵌め込み、#180のペーパーを包み込むように当てて外径約9.5mmになるまで削りました。

ここでしっかり削らないとコッキングの際、シリンダーヘッドのノズル先端が引っ掛かります。外径9.8mmでは引っ掛かりました。

ノズルセンターとチャンバーセンターには僅かに誤差があるので多少のクリアランスが必要なようです。

ノズルセンター位置に合わせてインナーバレルが少し動くように敢えて遊びを作ってあるのかも知れません。

インナーバレルとノズルがピッタリ一直線になるようにセンター出しをコンマ1ミリ単位で出来れば精度が出せそうな気がしますが、それこそサンデーガンスミスには高い壁ですね。

これで何とかチャンバーに嵌まるようになりましたが結局、アルミカラーの全長・内径・外径と全部削る羽目になりました。疲れました(^^;;

アルミなら柔らかいから加工が楽だろうと思ったんですが、こんなに削りまくるならアルミパイプじゃなくて

既製品の外径9.5mm肉厚0.5mmの真鍮パイプを使った方が楽でしたね。これなら長さを合わせるだけで済みます。次回また作る機会があれば真鍮にします。

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バレルスペーサー

インナーバレルのマズル側を固定する為にバレルスペーサーを買いました。

PDIのマルゼンTYPE96用です。ただ、Amazonを探したら同じ物はありませんでした。民事再生のPDIですからね、欠品なんでしょう。

代わりと言っちゃ何ですがMODIFYから似たような製品が出ているようです。説明文にも「対応 : MARUZEN TYPE 96 SR-2 /SR-96 用」と書いてあるし。

MODIFYは海外メーカーですが、

このBB弾の精度に驚愕して以来、一目置いているメーカーです。これの0.4gでHS.Hunterさんが50mシューティングの自己ベストを更新されています。その動画はこちら↓

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他の方法として純正パーツを流用するなら

最初から付いてる純正バレルスペーサー(写真下)を外してインナーバレルに鉛テープ等を巻いて嵌め込んでも良いと思います。

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難点はサイズの合うサークリッププライヤーを用意しないとサークリップを外す時に苦労するかもしれません。

更に言えばバレルスペーサーを買わなくても

SR96やAPS-3のインナーバレル外径は8ミリ、

SR96のアウターバレル内径は22ミリなので、これに合うような物を適当に探しても良いと思います。

多少の誤差は適当なOリングでも噛ませばいいし(^^)

組み立て

組み立てについては特に難しい所はありませんが、組み立てながら少し変更した所があります。

前回その6でチャンバーを組んだ時には↓

マルゼンAPS.SR96-11S命中精度向上計画その6。チャンバー分解&気密改善編。
概要前回のその5から再開したSR96の命中精度向上計画。今回はチャンバーです。その5をまだ見ていない方はこちら↓前回のシアーのグリスアップは単なるメンテナンスでしたが、今回はメンテとチューニングです。主にチャンバーパッキン周りの気密を向上し...

前後2つのパッキンと、

後ろパッキンを納めるパッキンホルダーにシールテープを巻き、

気密向上を試みました。

これで初速安定化とグルーピング向上を狙ったんですが、劇的な向上は見られませんでした。

今回は

  • インナーバレルの共振低減
  • 可能なら共振が発生する前にBB弾をマズルから射出する

という目的なので、まずは前側パッキンのシールテープは外す事にしました。

前側のパッキンは弾を定位置に保持して、ピストンが前進を始めたら、弾を押す力が強くなるまで、定位置に保持し続けます。

共振が発生する前に弾をマズルから射出する事を考えると、早めのタイミングで弾が前進し始めた方が有利です。

そこでシールテープを外してパッキンの内径が少し拡がれば、弾が前パッキンを抜けるタイミングが早まるんじゃないか?という目論見です。

それと、今回はインナーバレルとパッキンホルダーの間に巻いたシールテープも除去します。

ノーマルの時はインナーバレルを縦にするとパッキンホルダーが脱落しちゃうくらい嵌め込みがスカスカだったんです。個体差かも知れませんが。

これって気密どうなのよ?という懸念があったのでシールテープを巻いたんですが、APS-3LEのテフロンバレルにSR96純正のパッキンホルダーを嵌めてみると、

スカスカどころか強く押し込まないと入らない程キツキツでした。これならシールテープは不要です。

都市伝説かも知れませんが古いロットのAPS銃には此処がキツキツのロットの物があり、そういう銃は良く中たる!と聞いた事があります。

もし本当なら、気密と弾の保持位置を両立出来てるって事かな?と妄想しちゃいました。

バレルとチャンバーのガタの話

次は、これを組み立てながら気付いたインナーバレルとチャンバーを結合する部分の話です。

金色のインナーバレル固定ボルトを締め付けた状態で、SR96のノーマル状態では少しだけ前後にカツンと動くんです。

まるで真鍮ワッシャーを付け忘れた時みたいに。

インナーバレルとチャンバーの間に僅かにクリアランス(ガタ?)があるようです。個体差なのか仕様なのか?は分かりません。

APS-3のバレルを取り付けたらガッチリ固定されて微動だにしなくなりました。

ここで妄想タイムです。

SR96にはこのようにインナーバレルのクリップとバレルスリーブの間にスプリングが付いています。

このスプリングで先端に付いてるバレルスリーブがチャンバー側に落ちて来ないようにマズルキャップ側に押してるんですが、

もし、それだけじゃないとしたら・・・?

例えばインナーバレルをワザと僅かに動くようにしておいて、弾を前パッキンとノズルでサンドイッチしてスプリングで押し付ける!

つまり正確な弾保持位置と気密の均一性を出す為のスプリングなんだとしたら・・・?

ただ、その割にはインナーバレルが動く幅が小さ過ぎる気もするので単なる妄想かも知れませんが・・・

苦労してAPS-3のバレルを組み終わったところなので、今は妄想であって欲しいと願います。

でないと「正確な弾保持位置を出す為にこんな方法があったのか!!!」という画期的な機能を殺してしまった事になります。それともカラーの代わりにスプリングで固定するか。

妄想であれば単なるガタです!

仮に機構が画期的だとしても命中精度に繋がらないなら無意味です。

全ては組み終わって調整も終わった後の10m実射で検証する事にします。

バレルスペーサーを組む

買ってきたPDIのバレルスペーサーを組むんですが、

アウターバレルに挿入した時にズレないようにセロテープをスペーサーの前後に巻いてストッパー代わりにしてみました。

また、アウターバレル内面にシリコンオイルを薄く伸ばしてスムーズに入るようにしてみました。

もちろんマズルキャップとバレルスリーブは無しです。銃口の外観が12ゲージのショットガンみたいな迫力になっちゃいました。www

初速計測

とりあえず、この状態で初速計測します。どうせ何度も調整する事になるだろうからストックに載せるのも面倒臭いので。

ここから1発ずつ弾を入れます。

約0.6jですか!低っ・・・^^;

スプリング等は前回のままなので380mmから225mmになったインナーバレルの影響です。

バレル内径は6.15から6.12に小径化しています。バレル容積を計算すると約60%に減少しました。

とりあえずスプリングはそのままで13mmの下駄を履かせてみます。

少し上がったけど・・・このバレルとスプリングはピストンストローク前半でのピストンスピードが勝負なので下駄だけじゃ効果は低いようです。

スプリングレートを上げないとピストンスピード自体は大して上がりません。スプリングレートを上げるとは例えばコイルの線径を太くするとかです。

つまりピストンが車体、スプリングがエンジンなのでドラッグレーサーのような意識が霞む加速をするエンジンが必要なようです。

まとめ

話の途中ではありますが、そろそろ編集アプリが重くなってきたので一旦区切ります。

まだ完成形にはほど遠いですが辛うじて撃てる状態になったので、本大会の前にこの状態で暫くの間練習します。

その間にまた新しいスプリングを作るかどうするか・・練習しながら問題点の洗い出しをしたいと思います。

では今回はこの辺で(^^)/~~~

APSライフルSR96の他の記事はこちら↓

マルゼン APS SR96-11S
「マルゼン APS SR96-11S」の記事一覧です。

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APS:精密射撃
「APS:精密射撃」の記事一覧です。

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コメント

  1. tascoTitan より:

    こんにちは。苦労されてますねー、、。
    気分転換にこんなのはいかがですか?射手の身体のチューニング。
    https://www.youtube.com/watch?v=nkx1n83mdLs

    • odaryuji より:

      いつもありがとうございます。
      動画見ながらやってみました。何となくスムーズに立射姿勢に移行出来るような気がします。この先生が仰るように毎日やってこそ効果が出るんでしょうね。しばらく続けてみようと思います。
      その他のアドバイスもありがとうございました。勉強になります。

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