概要
今回は、エアガンを買ったばかり、または買おうと思っている方に向けて
「エアガンの遊び方には、こんなのもあるよ。その遊び方にはこんな銃が向いてるよ」
という話を主にシューティングとサバゲーに分けて解説します。今回は1回目です。
また「その遊びをやってみて、どう思ったか?」という私個人の感想も随所に織り交ぜていきます。
この記事に込めた想い
この記事の主旨は、はじめて間もない方に、エアガンの遊び方はたくさんある、という事を知ってもらう事です。
私が最初にエアガンを買った頃、エアガンの遊び方なんて「河原に行って空き缶でも撃とうかな」とか「サバゲーって銀玉鉄砲の撃ち合いみたいなヤツだっけ?」という程度の知識しかありませんでした。
マック堺さんの動画を観てスピードシューティングやAPSの事を知りましたが、ゴルゴ13の狙撃シーンが好きな私は「ライフルで遠くを撃ちたい」と思っていたので、いまいちピンと来なくて、50m先に置いたフライパン撃つ”50mシューティング”をやりました。
その後、スピードシューティングもAPSも、自分でやってみたら「こんなに面白かったのか⁉︎」と気付きました。
また、一度はつまらないと思ったサバゲーも「楽しいと言っている人が沢山居るんだから、何か自分が見落としている事がある筈だ」と思って考え方を変えてみたら楽しくなりました。
ただ、何が楽しいと思うのか?は人それぞれ趣味趣向がある筈です。
- フルオートでバリバリ撃ちまくりたい
- 人と撃ち合うスリルを味わいたい
- ランボーみたいに森の中で音も無く背後に迫りたい
- ワイアット・アープみたいに早撃ちしたい
- 遥か遠くの物をスコープで狙って撃ってみたい
- 針の穴を通すような精密な射撃に憧れる
などなど・・・
最初はやっぱり興味がある事から始めた方が良いです。
いずれ他のジャンルに興味が出ても、好きな事で蓄えた経験値があれば、より深い視点で見る事が出来ます。
まずは「こんなのもあるんだ」と知る事が最初の選択肢になると思います。
紹介予定の遊び方一覧
◇シューティング(精密系、早撃ち系)
・精密射撃系(長距離系含む)
- APS(ライフル・ハンドガン)5〜10m
- 50mシューティング
- 30mチャレンジ
・早撃ち系
- ジャパンスティールチャレンジ
- アンリミテッド、リミテッド
- PPS(プラクティスポスタルスティール)
- RSC(ローガンスピードチャレンジ)
・早撃ちだけど精密射撃要素を含むプレート系等
- JANPS(ジャパンアクションピストルシューティング)
- エリートオペレーターズ、ショットガンオペレーターズ
- デュアルプレート
- PMC(プレーマスターズチャンピオンシップ)
・タクティカル(アクション)シューティング系
- 葉隠マッチ
- ATPF
- 3GUNマッチ
◇サバゲー(アウトドア・インドア)
・アウトドア
- 森林系、市街地・バリケ系
- 24時間耐久サバゲー
- ヒストリカルイベント(ベトナム戦争、第二次世界大戦等を模したイベント等)
・インドア
- 迷路型、バリケ型、ビル型
- UAB(競技サバゲー:一部アウトドアステージあり)
◇自宅系:お座敷シューティング、鑑賞用エアガン・モデルガン作製etc.
以上、私が知っている範囲で紹介します。私が実際に体験した物が殆どですが、一部見聞きしただけという物もあります。
シューティングとサバゲーの敷居の高さ
人間同士で撃ち合うサバゲーに対してシューティングとは、紙・プラスチック・金属で出来たターゲット(標的)を撃つ遊び全般の事です。
シューティングは標的が相手ですから、初心者は初心者なりに「昨日の自分に勝つ」「同じようなレベルの人に勝つ」という楽しみ方が出来ます。
対してサバゲーでは相手は人間です。初心者も上級者も同じフィールドの中でほぼ同じ条件で撃ち合いをします。
ほぼ同じ条件と書きましたが、これは補足が必要なのでサバゲーの項で説明します。
普通に考えれば、初心者が上級者に勝てる訳がありません。「それじゃ初心者はサバゲーデビュー出来ないじゃないか⁉︎」と思った方も居るでしょう。
この解決策の話は少し長くなるので、これも後で説明します。こちらの記事でも触れているので、興味のある方は読んでみて下さい↓
エアガンシューティングの種類
シューティングを大きく2つに分類すると、精密射撃とスピードシューティングに大別できます。
かなり小さな標的や遠くにある標的をゆっくり正確に狙って中てる(当てる)事を楽しむのが精密射撃です。
対して、ゆっくり狙えば初心者でも必ず中たるような距離と大きさの標的を、どれだけ早く撃てるか?を競うのがスピードシューティングです。
ひとつずつ解説します。まずは精密射撃系から。
APSとは
Air Precision Shooting の略です。イメージとしてはオリンピックの精密射撃の
ライフルとか・・・
ピストルで、
こんな標的を撃って点数を競う競技をエアガンでも楽しもう、という遊びです。
J YOU MASTERさんが2019年APSライフルクラスのグランドチャンピオン決定戦の動画を上げて下さっています。↓
グランドチャンピオン決定戦というのは、公式競技会の成績優秀者4人で、誰が1番か?を決めようというAPS界の最高峰の戦いです。
APSの長所短所
APSの長所は「安く遊べる」事と「老若男女、誰でも平等に競える」事です。
安く遊べるとは、トータルで安いという意味です。
例えば、APSにはハンドガンクラスとライフルクラスという2種類がありますが、ハンドガンクラスで使うAPS-3という銃↓
これの嬉しいポイントは銃本体と専用ガンケースがセットで実質3万円以下で買える所でしょう。
この銃は凄い銃です。このままの箱出しの状態でAPS本大会(つまり全国大会)で優勝出来る性能があります。
APSラジオでトップシューターのA部さんがノーマルで200点が出る銃と仰られています。↓
依託射撃でもその片鱗を垣間見る事が出来ます。後は練習次第です。
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銃と弾とシューティンググラス(メガネ)があれば、本大会と呼ばれる試合にも出られます。
弾はマルゼン純正の赤箱↓
が製造終了してしまったので、現状ではG&Gの0.28gプラ弾がオススメです。
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また「自宅で撃てる」事が実銃にはない非常に大きなメリットです。(実銃:警察の許可が必要な本物の銃)
ただ、広い家に住んでいる人を除き、大多数の人にとって「自宅で撃つスペースなんて無い」という人も多いでしょう。
全ての人に当てはまるとは言えませんが「4〜5mの直線距離と数十センチ程度の狭い幅で良い」という条件なら「それなら自分の家でも可能かも」という人はけっこう居るんじゃないでしょうか?
これが私が実感したAPS最大のメリットです。
同じAPSでもライフルの場合、競技の距離は10mですが、別に自宅練習でも10mの必要はありません。
私の場合、たまに10mのレンジに行ってゼロインやムーバーの練習をする事もありますが、毎日の練習(遊び)は自宅室内の自作5mレンジでやってます。
これで大会に出て上位を狙えるか?は分かりませんが、少なくとも「楽しむ事」に関しては、毎日の風呂上がりのひと撃ちが楽しくてたまりません(^^)
スピードシューティングよりも狭いスペースで本番の試合に近い環境を作り易いので、自宅で本番さながらの練習をする事も可能です。
でも、毎日練習して大会で勝つ事が目的じゃないんです。・・・大好きな銃で毎日遊びたいですからね(^^)
とは言え、目標もなく毎日空き缶や白い紙に穴を開けるだけでは、1ヶ月もすれば飽きます。
そんな時、試合の練習を兼ねて遊べる!と思えば「よし!昨日より少しだけ上手く撃てたぞ」と一喜一憂する事が出来ます。
それにはAPSが最適です。因みにライフルの場合はオススメの銃はこれです↓
この銃をオススメする理由は、精密射撃を楽しむ為に必要な機能が、ほぼ完璧に備わっているからです。
APSの短所は、選手達も銃もジ〜ッと止まってるだけなので見た目が非常に地味です。自分でやってみないと何が楽しいのか伝わり難い事が短所と言えば短所かもしれません。
例えば、縁日の射的で的を外した時「あぁ惜しい!おっちゃん、もう一回やるから弾ちょうだい!」なんて言っちゃう人は向いていると思います。
それから、地方での公式大会の開催が少ない事。これは地方の方にとってはデメリットですね^^;
当然、APS関連商品を取り扱っているショップも少なく、ほぼ全てを通販に頼る事になります。
ただ・・・東京に住んでいれば圧倒的に有利か?と言えば、そんな事はありません。
前述したように私は毎日自宅で撃っています。フロンティア(東京・赤羽)やバトンレンジ(埼玉・所沢)に行くのは、ホントたまにです。
行った時にシルエットやムーバーのような自宅で撃ちにくい種目(私の場合)の練習をします。
さらに言えば、APS本大会の上位陣には地方在住の方も少なからず居ます。APSなら自宅で練習出来るから、という事でしょうね。
また、短所と言って良いのか微妙ですが、競技認定銃という専用銃じゃないと、APSの公式大会に出場できません。
ただ、これはそれなりの理由もあって、競技の公平性を保ち易いとか、専用銃レベルの精度が無いと中たらない等が理由のようですが、最初から専用の銃を買うのも躊躇すると思います。
そこでオススメなのは、公式大会ではなく、各地のシューティングレンジで開催されている非公式の練習会に参加してみる事です。
非公式の練習会なら専用の競技銃じゃなくても、既に持っている銃で参加出来ます。レンタル競技銃を貸してくれる所もあります。
この記事で自宅練習グッズや、どんな所で練習会をやっているのかについても触れています。参考にしてみて下さい↓
便宜上、文中では練習と書いてしまいましたが、そんな堅苦しいもんじゃありません。何時間でも続けたくなる楽しい遊びです。
見た目の地味さとは対照的に、針の穴を通すような射撃が上手くいって的紙の中心に弾が吸い込まれて行く時や、かなり小さな標的に見事ヒットした時、アドレナリンが脳内爆発します(^^)
これはこれでゴルゴ気分を味わえます。
APS関連の記事一覧はこちら
50mシューティングとは
私のエアガン遊びの原点です。50m先のフライパンを撃つ!それだけの遊びです。
手前味噌ですが私の動画です↓
ゴルゴ13は漫画ですが、実際に憧れたのは
YouTubeの海外動画なんかによく出てくる、超長距離射撃です!2〜3キロ先の鉄板を撃つ動画を何度も観ました。
日本では猟銃で鉄板を撃つのは違法なので、エアガンでやってみよう、と思いました。
やってみたら・・・「今まで知らなかった世界」でした。
都会の喧騒から離れた大自然の中、小鳥の囀りを聞きながら、手塩に掛けた愛銃で、遥か彼方に点のように見えるフライパンをスコープで狙います。
三脚を使った依託射撃ではありますが、人間が銃に触れている限り銃は僅かに揺れます。
息を止めて揺れが最小限になった時、ゆっくり引き金を絞ります。
ボスッというサプレッサーの共鳴音、トンという重量級ピストンの振動。
フライパンに向かってスーッと吸い込まれて行くBB弾。
カァーンという金属音が鳴り響き、脳内麻薬が全身を駆け巡ります!
撃ち終わって、小鳥にパン屑をやりながらコーヒーを飲んだ時、幸せってこういう事かなぁ・・・と、しみじみ考えます。
50mシューティングの長所短所
長所はたくさんあり過ぎて書ききれませんが、敢えて言えば「最高の自己満足」を得られる事です。
50mシューティングは良くも悪くも公式の競技ではありません。
だからこそ勝ち負けは無いし、初心者も上級者も居ません。
「最高の自分時間」の為だけの遊びが50mシューティングです。
短所については重大な事がひとつあります。
どこでやるか?です。
基本は「人が来ない場所」ですが、都会ではそんな場所を探すのは一苦労です。私もかなり苦労しました。
田舎に住んでいれば都会よりは探しやすいかもしれませんが、例え山奥でも山の所有者が居るし、山奥で仕事をする林業の方が居るかもしれません。
例え法的に問題無くても、エアガンを見て嫌悪感を覚える人も少なくありません。
サバゲーや他のシューティングと違い、エアガンに興味の無い人に見られるかもしれない。
専用施設ではない公共の場所だからこその気遣いが必要になります。
また、弾が飛んで行った先がどうなっているのか?他人に当たる危険は無いか?等の確認も重要です。
こちらの記事には私が場所を探した時の体験談を簡単にですが書きました↓
50mシューティング向きの銃
私の経験上から言えば当然マルイのVSR-10と言いたい所なんですが、
加速シリンダーシリーズを読んで頂いた方ならご存知のように、私がVSR-10加速シリンダー仕様を作った時、市販のVSR-10用カスタムパーツを殆ど使ってないんです。
理由はいろいろありますが、一言で言えば丁度良いパーツが売ってなかったからです。
例えば、加速ポート付きのVSR-10用シリンダーなんて売ってませんでした。
今後はVSR-ONEの登場により状況が変わるかもしれませんが、
例え変わっても「思い通りのパーツが売ってないなら工具を買って自作した方がいい!」という所に戻って来るような気がします。
その観点から見れば、ベースとなる銃は「市販カスタムパーツの種類が豊富」なんて実はどうでも良い事で、そんな事より「素材となるノーマル銃が大幅な加工や調整に耐えられるような剛性と精度があるか?」の方が余程重要だと思います。
車やバイクの改造なんかでも「いろいろやったけど結局ノーマルパーツのバランスが1番良かった」なんてよくある話です。
なので素材としてはVSR-10が特に優れているとは思いません。恐らくVSR-ONEも同様でしょう。ただ、VSRなら情報もパーツも豊富なので苦労が少ないというメリットはありますが。
じゃあ、どれが良いの?という事になりますが・・・
VSR-10プロチューナーのtascoTitanさんに教えてもらったんですが、Novritschという台湾のメーカーの銃です。
これなんか素材としてはかなり良さそうですね。やっぱり元の素材がカッチリしてないと、加工や調整をしても使ってる内にグニャグニャして来ます。
精度の話ですよ^^;見た目で分かる程グニョングニョンな訳じゃありません。
因みにこれは50mシューティングなら、という話です。
サバゲースナイパーの場合なら1番のオススメはマルゼンのCA870です。詳しくはサバゲーの項で話します。
50mシューティング関連の記事一覧はこちら。主にVSR-10のチューニングの話です。
一応、VSR-10のAmazonリンクも貼っておきます。VSR-10の中からなら色々な意味で加工しやすいGスペックがおすすめです。
VSR-10 GスペックをAmazonで見てみる↓
VSR-ONEは最初から200mmバレルと加速シリンダーが付いているので、気密改善・ホップ強化・シリンダー中の微調整程度で済むと思います。
東京マルイVSR-ONEをAmazonで見てみる↓
30mチャレンジって何?
30mチャレンジの紹介です。
なんとなく興味はあるんですが、参加した事はありません。ネットで調べた知識です。
一言で言えば、エアガンの精度の限界に挑戦しよう!という人達の集まりです。
30の距離がとれる体育館などを借り切って、無風状態の中で30m先のターゲットペーパーを撃ち、集弾性能を競います。
APSのように銃を人間が支える訳じゃなく、銃を固定する為にありとあらゆる機具を使います。
人間が銃を持ったら中たらない原因の9割は人間のせいですからね。
本当の意味で銃単体での性能を測りたい、という事です。
ルールはこちら↓
YouTubeに30mチャレンジ概要ムービーというのがありました↓
主催はガンジニアさん・・だと思います。
まとめ
今回のその1では精密系・長距離系シューティングについてまとめてみました。
さらに詳しい話は、各カテゴリーの記事で解説しています。興味のある所から読んでみて下さい。
50mシューティングについてはこちらへどうぞ↓
精密射撃APSはこちらへ↓
今回の続編は、その2でスピードシューティング系、その3でサバゲーについてまとめました。
エアガンの遊び方案内。その2。早撃ち(スピードシューティング)系・プレート系編。はこちら↓
エアガンの遊び方案内。その3。サバゲー編(インドア・アウトドア)&鑑賞系エアガン編。はこちら↓
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