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- プロチューナーさんって誰?
- マック堺さんの動画に出るって凄いの?
- マック堺さんのレビュー動画。tascoTitanさんカスタムのVSR-10.Gスペック編はこちら↓
- マック堺さんのレビュー動画。tascoTitanさんカスタムのVSR-10.プロスナイパー編はこちら↓
- 今回、お借りした銃は・・・
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- 触ってみて感じた事
- 美しい表面処理
- スコープについて
- 初速測定
- この初速は凄い
- 5m依託射撃
- 5m立射
- 10m試射
- 10mグルーピング結果
- 50m射撃はやらないの?
- 0.98ジュールの実銃⁉︎
- 後日談:No.37を返却した後の話
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プロチューナーさんって誰?
今回、私のようなエアガン射撃が好きだというだけのド素人に、うっかり魔が差して大切なカスタム銃を貸して下さったのは・・・
マック堺さんの動画にも高精度カスタムVSR-10が登場した、tascoTitanさんです。
マック堺さんの動画に出るって凄いの?
マック堺さんって、銃のカスタムについて、動画内で殆ど紹介しませんよね。
特にパワーや初速に関わるような事は、YouTubeのコメント等で聞かれてもスルーする程です。
まぁ、気持ちは分かります。YouTubeで下手な事を言って、弾速計も持って無いような人が、パワー関連パーツを交換でもしたらどうなるか!
日本を代表するエアガン系ユーチューバーとしての責任も感じていらっしゃるでしょうし。
だからこそ、カスタム方法も内部チューンしたカスタム銃も紹介しないマック堺さん。
そのマック堺さんが例外的にカスタム銃を紹介しました。しかも2回も。わざわざレビュー動画まで作って。
それがプロチューナー、tascoTitanさんがカスタムしたVSR-10です。
「これは他のカスタム銃とはレベルが違う」「ここまでしっかり作ってあるなら安全に楽しめる」と、マック堺さんが認めたという事でしょうね。
マック堺さんのレビュー動画。tascoTitanさんカスタムのVSR-10.Gスペック編はこちら↓
マック堺さんのレビュー動画。tascoTitanさんカスタムのVSR-10.プロスナイパー編はこちら↓
私もマック堺さんの動画はよく観ますが、(私は、ちょっと変わったテーマも多いサブチャンネルの方が好きです)
他のエアガン系ユーチューバーさんとのコラボ企画で共演した際に、共演ついでにその方の銃を紹介した事はあっても、
わざわざ銃単体でのレビュー動画を作った例は他に無いんじゃないでしょうか。
パワーアップ系の内部カスタムが施された銃は特に。
WAのレースガンやフロンティアのリコイルバッファは初速とは関係無さそうですし。
さすがにマック堺さんの膨大な量のYouTube動画を全て観た訳じゃないので、私の知る範囲で、です。もし、見落としがあったらごめんなさい。
今回、お借りした銃は・・・
VSR-10.Gスペックを純正パーツだけを加工して作り上げた銃だそうです。
マック堺さんの2つの動画に出てくる銃とは別のNo.37という銃です。
37というのは、tascoTitanさんが製作したカスタム銃の製造番号みたいな物だと思います。
純正パーツだけと言っても、私のVSR-10とは、加工のレベルも精度も段違いです。
私は、tascoTitanさんの動画とブログで学びながら、一般家庭にあるような工具だけで、見よう見まねでVSRをチューンしました。
なので、プロならではの技術や特殊な工具を必要とする、自分には無理だと思った工程は全て、すっ飛ばしました!!
しっかりした高精度なカスタムを目指したい方は、私のようなド素人ではなく、その道のプロの技術や実際の作業を直接見て下さい。
tascoTitanさんは、プロならではの技を惜しげもなくYouTubeで公開して下さっています。
tascoTitanさんのYouTubeチャンネルはこちら
tascoTitanさんのブログはこちら
ちなみに今回私がお借りしたGスペック、No.37に関する本家本元のtascoTitanさんのブログ記事はこちらです。
tascoTitanさんのYouTubeチャンネルの動画の中に「東京マルイVSR-10フルチューニング」と言うタイトルの作業動画シリーズがあったのをご覧になりましたか?
あの動画こそ、今回私がお借りしたNo.37を作っている所だそうです。
例えばこの動画↓
観ました?こんな真似できます⁉︎私には無理です。
とまぁ、こんな感じの神業のオンパレードなんですよ。
で、その動画に出てた銃が今、自分の手の中にあると思うと、手の震えが止まりません!
怖いくらい綺麗です。「え?これがVSR?」って言うくらい!
動画で観てたから分かってるつもりだったけど、実際に手に取ってみると、工芸品を触ってるような錯覚に陥ります。
触ってみて感じた事
そして実際に持ってみないと分からない事がありました。
ノーマルのVSR-10より重くて硬い事です。それに気付いた時、ある事を思い出しました。
昔、グァム旅行に行った時、ゴーサシューティングレンジという所でレミントンのM700を撃ちました。
私のYouTube動画のタイトルに実弾動画付と銘打ってたまに出て来るやつです。
その時、感じたのが「本物って重くて硬いんだな!」という感触でした。
考えてみれば当たり前ですけどね。実銃は火薬の熱や物凄い圧力、エアガンとは比較にならない強い衝撃に耐える為に、素材自体が硬く、部品同士の結合方法も極めて頑丈に組み立てられています。
(※日々の暮らしに必ず役立つ豆知識:M700はボルトをゆっくり操作すると、カートリッジが引っ掛かる事があるので、ある程度勢い良く操作した方が良いようです。エアガンは、ゆっくり操作した方が弾保持位置が安定して命中精度が上がると思います。長掛けパッキンの場合は特に。故障予防の意味もあります。)
エアガンは実銃と違い、各部に軽くて柔らかい素材を使っています。
おそらく違法改造防止の為、という側面もあるでしょうが、その結果、強く握るとギシギシ鳴ったり、銃全体が目に見えない程度にたわんで命中精度が低下したりしていると思います。
このNo.37のカスタムVSR-10は、レミントンM700の「硬くて重い」感触に似ています。
これを撃った後だと、ノーマルVSR-10が軽くて柔らかいのが分かります。
もうちょっと身近な例だと、私の次世代電動ガンHK416デルタカスタムなんかは、金属パーツも多く、硬くて重い感じがします。
ちょっとガタガタする伸縮ストック部分を除けば、硬くて重いという意味では、このHK416の感触に少し似てるかも。
HK416も、硬さと重さだけなら私がグァムで撃ったM4に似ています。
No.37は、重いと言っても重心位置がノーマルより前寄りなので重く感じる部分もあるので、次世代電動ガンみたいに「これ持って一日サバゲーはキツいなぁ!」という程の重さじゃないですけどね。
前が重いのは、おそらく単なる増量ではなく、アウターバレルとインナーバレルの振動低減加工によるものだと思います。
また、機関部を載せるストックの剛性も考えられているそうで、機関部とストックを固定するボルトには、「命中精度を上げる為の適切な締め付けトルク」があるそうです。
凄い!!そんなの初めて聞きました。
バイクの整備では、よくトルクレンチを使いますが、エアガンの世界でトルクという言葉を聞いたのは初めてです。
玩具ではなく、精密機械を扱っているという認識があればこそでしょうね。
美しい表面処理
この銃の特筆すべき特徴のひとつが美しい外観です。
特にバレル・レシーバー・ボルトハンドル辺りの鈍い光沢のある仕上げは、間近で見ていると陶酔しそうになります。
自分のVSR-10も並べてみました。なかなか壮観ですね。
1番上は私のリアルショックです。実はリアルショックを買う時、プロハンターとどっちにしようか迷ったんですよ。
レミントンM700のステンレスバレルモデルをイメージしたと思わせるメッキ仕上げ。
これはこれで綺麗なんですが、プロハンターの不満な点が幾つかありました。
- 付属スコープの性能が実用上かなり物足りない。
- その割に高い。
- 実銃M700のステンレスバレルはこんなにテカテカしてない。
- メッキの耐久性が低いという書き込みを複数見た。
- メッキは後々の補修が大変。
・・・それならリアルショックの方が良いのかな、と思ってリアルショックを買いました。
↑これは実銃のレミントンM700のステンレスバレルです。
こうして間近で見ると、プロハンターのメッキ仕上げよりも、No.37の表面仕上げの方が、実銃のステンレスバレルの質感に近いように見えます。
この外観、剛性感、適度な重量感が相まって、持った感触は殆ど実銃です。
そしてこのボルトハンドル周り。
使い込まれた金属の質感を再現してあるのでしょうか。触り心地がスベスベで気持ち良いです。
ボルトハンドルを動かした時の感触が、カッチリしてガタが無いのにスムーズなので、ノーマルより気持ち良いです。
ボルトエンドも美しいです。
セーフティーレバーまで。芸が細かいですね。
「F」「S」も綺麗に見えます。見てるだけでニヤニヤしちゃいます。
マガジン上面が研磨してあります。ノーマルよりマガジンがカッチリ嵌まります。給弾時の抵抗を低減して弾に掛かる負担を減らしているのでしょうか?これだけでも精度の良さを感じます。
マガジン底面も研磨してあります。研磨した目の跡がきっちり直角ですね!私が下手くそな研磨をしたのでは、こうはなりません。触り心地が、ノーマルのプラスチックのオモチャ感が無くなっています。
マズルとインナーバレル先端部は、繋ぎ目がスムーズになるように形状を整えてあります。
これは乱流低減の為だそうです。乱流をシュミレートするソフトまで使って研究されているそうです。
フライヤーがどの位出るかは、ここの仕上げ精度で決まります。
凄いのは、サプレッサー取り付け部の内側も、乱流低減加工がされている事!
バレル先端・マズル・サプレッサーの内側の面の繋ぎがベストな形状になるように、トータルで調整しているそうです。
単純にスベスベに削っただけではない、という事です。
この加工精度は玩具のレベルじゃありません。2ストバイクのレース用エンジンのポート研磨を思い出しました。
そして、命中精度の要、チャンバー周りです。
ノーマルの場合、シリンダーノズルの中心とチャンバー中心の軸がズレている個体があります。
私のGスペックの初期状態がそうでした。その場合は・・・
ノズルがチャンバーから出る程度に、ボルトを途中まで引いて、ゆっくり戻すと、チャンバーの入り口でノズルの段差部分がカツンと当たります。
或いは、ノズル先端がホップパッキンに入る時にノズルとパッキンが隔当たりして、真っ直ぐ入っていない場合もあります。
私のリアルショックの初期状態がそうでした。何だかハズレ個体ばかり引いてる気もしますが(笑)
ノズルが真っ直ぐにチャンバーに入って行かないと、気密低下や弾保持位置の不安定、ホップパッキンの変形等、ろくな事がありません。
このNo.37は、その辺の調整は完璧なようです。ノズル先端部の形状やチャンバーまで研磨してある程ですから。
私の2丁のVSRはレシーバーリングの位置を調整しただけなので、このNo.37の方がボルトがチャンバーに入っていく動きが遥かにスムーズです。まだ動画でご覧になっていない方は、こちらからご覧下さい。
それと、Gスペ用ボルトハンドルの特徴(持病?)の高圧縮時、つまり発射時のボルト後退症状ですが、私はナイロンスペーサーを挟んで後退量を減少させましたが、(詳細は加速シリンダーの記事をご参照下さい)
動画でお見せしたように、このNo.37は、ボルトの後退量が減少では無く、皆無です!!
これなら、強ホップ時のエア漏れが殆ど無いでしょうね。
何気にマガジンリリースボタンがワンポイントになってます。
それと、純正の改造防止ピン、通称封印の所が何かで埋めてあるように見えます。
もしかしたら、完璧な気密を取る為に、封印の穴とネジ山の嵌合部を埋めたのかも知れません。ここまでやるとは。
スコープについて
ブッシュネルレジェンド3-9×40サイドフォーカスが装着されていました。
定価だと45,360円もする実物スコープです。実物系としては、この値段も普通なのかも知れませんが・・・
実物とは実銃用という意味です。
このスコープについてのtascoTitanさんのブログ記事はこちら
私は基本的にはお座敷シューターです。家で撃てれば毎日銃遊びが出来ますからね。
我が家で取れる最大距離は、室内の場合6m、楽な姿勢で撃ちたい場合は5mなので、5mでピントが合うか?という性能が重要です。
人によっては、自宅で5m未満しか取れないという人も居るでしょう。メーカーが考えてくれない「お座敷用スコープが無い問題」です。
多分ですが、この国で1番多い射手は、お座敷シューターじゃないでしょうか?
100メートル以上なんて見えなくても良いので、2〜3メートルから50〜60メートルまででフォーカスの合う「エアガン専用スコープ」が有れば売れると思うんですが。
話が逸れました。
サイドフォーカスの調整ダイヤルは10ヤード(9.14メートル)よりかなり下まで回ります。これは実物系スコープとしては、貴重な近距離性能かも。
上下調整ダイヤル。1クリックは1/4moaのようです。
左右調整ダイヤル。クリック感が軽いのにカチッとしてます。気持ち良いです。これが高級スコープの操作感なんでしょうか。
では覗いてみます。
距離5m、倍率6倍で覗いた所。
5m6倍率で視度調整してみました。かなり鮮明になり狙い易いです。
直接目で見るともっと綺麗に見えるんですが、写真だと上手く撮れませんでした。レンズでレンズを撮るのは難しいです。
5mで6倍が使えそうです。実物系スコープとしては、驚異的なのでは⁉︎
実銃で距離5mでスコープを使う事なんて無いでしょうから。
後日、10mで試した所、10mだと最大倍率の9倍で見た事も無いほど鮮明に見えました。
エアガン用スコープが、寝起きで寝ぼけてる時の視界だとすると、このスコープは、ちゃんと目が覚めて、はっきり見えるようになった時の視界・・という感じです。
5mでピントが合うのに実銃用レベルの解像度と操作感ですか。当然、実銃の反動に耐える為に耐久性も高いはずだし。
近距離フォーカス性能だけで言えば、私のAPSライフルSR-2に付いてるヒューガのスコープもいいセン行ってますが、実物系スコープのような精度と耐久性は無いはずです。
それからもうひとつ。
私が持っているスコープはみんな30ミリ胴径なんです。マウントリングで固定する部分の直径が30ミリという意味です。
今回、初めて1インチ(25.4ミリ)胴径のまともなスコープを使ってみました。
いや、正確には・・・以前、とあるレンタル銃で1インチスコープを使った事はあるんです。最安値クラスのやつです。
それがかなり見え難かったので、1インチに悪印象を持っていたんです。
まだエアガン趣味を始めた頃で、自分のスコープも持っていない頃の話です。
見え難かったのを1インチのせいだと思ってしまったんですね(◞‸◟)
その後、精密射撃が好きになり、自分のスコープも増えてくると、とある疑問にぶつかりました。
「30ミリの方が見やすいと聞いたので30ミリ胴径のスコープを買ったけど、見やすいと言うのは、目の位置がスコープの中心から多少ズレても”ケラレが起きにくいだけ”という意味なのでは?」という疑問です。説明します。
ケラレとは、
スコープを覗く目の位置が、遠過ぎたり近過ぎたり、上下左右にズレていたりすると、こんな風に黒い影が現れます。
これが通称ケラレです。正式名称は口径食というらしいです。
30ミリの方がケラレにくい、と言うのが本当なら、スコープをちゃんと中心から覗けていなくても綺麗に見えてしまう。
つまり、目の位置がスコープ中心からズレている事に気付けない、という事なのかな?
もちろん、これは当たらない要因になります。
中心から覗けていないと、どのくらい着弾がズレるのか?については、遠距離より近距離の方が影響が大きい気がします。
毎日撃っていてそんな気がしただけで、正確に検証できるほどの知識はありませんが。
ただ、実際にこのブッシュネルのスコープで撃ってみると、ケラレが起きず視界が綺麗に見える範囲が、自分の30ミリ胴径のスコープよりタイトな気がしました。
ここでいう範囲とは、視界ではなく、スコープの中心と目の位置の話です。
目の位置がスコープの中心辺りに来るように、ちゃんと頬付けしないとケラレが起きる、という意味です。
そのケラレもエアガン用よりも綺麗に丸く出るので分かりやすいです。
ちゃんとスコープの中心を覗かないといけないというタイトさが精密射撃では狙い易さになると思います。
そういう狙い易さも含めて、このスコープは良いスコープだと思います。
私のようなド素人による誤差を減らせるという意味で。
オリンピックのライフル競技がなぜスコープを使わないのか・・・
オリンピックなどの公式競技では、ピープサイトという、レンズを使わず小さな穴が開いているだけのオープンサイトを使うのが一般的なようです。
前述したようなレンズを使う光学機器故の誤差(視差)を考えると、数十メートル程度なら、限界まで訓練された人間が使うピープサイトの精度の方が上、という事でしょうか。
オリンピック程のハイレベルな話でなく、自分でAPS-3(オープンサイト)を撃っていても、光学機器を使わないからこそ人間次第で全てが決まる、という面白さもありますし。
ただ、ライフルの場合はスコープは好きです。
某スイス銀行に約2兆円の老後の蓄えをしている堅実な個人事業主が好きなので。
初速測定
初速を測定してみました。
ホップ調整レバーのクリックは中央付近に一回クリック感があるだけで、あとは無段階になっています。
ノーマルよりきめ細かい調整をする為だと思います。スムーズに動くので操作は楽です。
今回の測定では、目安としてホップ最弱状態から何ミリ動かしたか?を物差しで測りながら測定しました。
使った弾は0.28gプラ弾です。
テスト1
まず、どの位のホップだと、どの位の初速が出るのか?の計測です。
無段階調整式なのでホップ最弱位置からレバーを2ミリずつ動かしながら測定しました。ホップ9ミリでクリックに当たり、ホップ最強は19ミリの位置でした。
No.37Gスペ G&G0.28gプラ初速(j・m/s)
ホップ0mm 0.873j79.00
ホップ2mm 0.906j80.45
ホップ4mm 0.947j82.28
ホップ6mm 0.951j82.45
ホップ8mm 0.977j83.57
ホップ9mm 0.978j83.59
クリック
ホップ10mm 0.97j83.25
ホップ12mm 0.915j80.85
ホップ14mm 0.88j79.32
ホップ16mm 0.826j76.84
ホップ18mm 0.797j75.47
ホップ19mm 0.796j75.41
どうやらホップ9ミリで最高初速が出るようです。
テスト2
次にホップは9ミリに固定して、弾切れするまで撃ちました。
ホップ9mm(クリックの前側)
0.978j83.59
0.974j83.42
0.973j83.38
0.962j82.93
0.966j83.10
0.978j83.59
0.977j83.57
0.977j83.57
0.966j83.08
0.973j83.40
0.972j83.36
この初速は凄い
まずテスト1ですが、ホップ9mmを最高初速の頂点にして、そこからホップを変えると、綺麗に順次良く初速が落ちて行っています。
山の形に例えると、9mmが山頂、そこからホップ最弱と最強の山麓に向かって綺麗な斜面になっている感じですかね。
自分の銃で同じテストをすると、こんな綺麗な斜面になりません。途中で突然凹んだり出っ張ったりします。
ホップをひとつずつカチカチ動かして「だんだん初速落ちて来たなぁ」と思ったら突然跳ね上がったり!という感じに。
次にテスト2ですが、ホップは9ミリに固定して初速安定性を見ています。
初速変動幅が0.66でした。APS競技認定銃のSR-2の数値は1.0以上ですから、SR-2より遥かに安定してます。
この安定性があるから、テスト1で綺麗な山になったんでしょうね。
しかも、決して高級とは言えない廉価弾で、です。もっと高精度な弾なら、更に安定すると思います。
でも、結構高めの初速なので、念の為、この後に0.2g弾や0.36g弾、0.48g弾の各30発、計90発で再計測しました。面倒臭くて記録取りはしませんでしたが。
それでも0.980j以上になる事はありませんでした。これも凄いですね。
こんなにギリギリを攻められるのは「この安定性なら絶対オーバーしない」という自信があるんでしょうね。
もっとも、No.37は自分用の銃という事でしたので、こまめにメンテナンスしてコンディションを維持しているんじゃないかと思います。
もしかしたら、お客さんに出荷するカスタム銃は、もう少し余裕をみた初速に設定するのかも知れません。
とは言え、自分でこの真似は出来ません。私の銃でこんなにギリギリを攻めたら高確率でオーバーすると思います!
私の目標は初速変動幅1m/s以内ですが、未だに達成出来ていませんし。
印象としては、シリンダーノズルから排出される圧力や弾保持位置は毎回ピッタリ同じ。ホップ突き出し量もレバー移動量に正確に比例しているから出来る芸当!そんな感じがしました。
tascoTitanさんの動画に出てきた、シリンダー周りやホップ周りの恐ろしく緻密な工作。あそこまでやるからこの結果に繋がるんでしょうね。
初速安定性が命中精度に大きく影響するのは説明の必要も無いと思います。
それが全てでは無いですが、命中精度を考える上での、土台のようなものかな、と思います。
5m依託射撃
ここまでやってあれば、かなり命中精度も良いだろう、と言う事で私の大好きな1センチのサイコロを撃ちました。
こんな感じで10個並べました。このサイコロは、
こんな感じでホームセンターで売ってるヤツです。
これを5mから依託で撃った所、全弾的中しました。実射動画の最初に出て来るシーンです。
「え?たった5mだろ?」と思うかも知れませんが、5mでも精度の悪い銃だと、なかなか1センチのターゲットに10発連続的中は出来ません。
距離が遠ければ難易度は上がりますが、弾の精度や重さ、空気抵抗、風などの外的要因が及ぼす影響がどんどん大きくなります。
銃の精度だけを見る場合、近距離の小さい物を撃つ、というのも有効な方法だと思います。
小さな的を連続的中出来るなら、安定度の高い、即ち「当たる銃」なんじゃないか?と思いまして。
遠射の場合はそれにプラスして、ホップ回転の高速化と安定化、及び回転方向の安定化、そしてその回転を維持する為の弾の重量化と高精度が必要だと思っています。
ただ、遠距離性能を上げる為に近距離性能を犠牲にする、という考え方もありますので、それは私も勉強中です。APSライフルと流速チューンの構造比較の話です。機会があれば記事を書きます。
話が少し脱線しました。この5m試射で使った弾は、
先日のブルズアイマッチ200や、さっきの初速測定でも使った廉価弾です。5mならこれでもイケると思います。
もっと高精度な弾なら、もっと小さいターゲットにも当たると思いますが、そこまでやると射手の精度が追い付きません(TT)
5m立射
お試しの依託射撃でも使った1センチのサイコロ標的を・・
今度はこんな感じに並べて、立射で撃ってみました。
しばらくは撮影せずに、ただ撃って遊んでたんですが、妙に良く当たる気がします。
それなら・・・
近距離立射の本職!APSライフルと比べてみたくなり、SR-2を引っ張り出しました。先程お話したヒューガのスコープというのはこれです。
2丁交互に撃ち比べです。最近、知り合いから貰った実銃用のガンロッカー。5mレンジの傍に置いたので、かなり便利です。
実射については動画を観て頂いた方が良いかも知れませんが、ブログでも簡単に解説します。
1センチのサイコロを3つ並べて5mで立射で撃つ程度なら、No.37とSR-2はほぼ互角なようです。
今度は10個並べて5m立射で撃ってみました。ルールは「外したら終了」という、いつもの自分ルールです。絶対外せない!という緊張感を楽しみます。
まずNo.37の結果は・・
4個目の当たりが浅く、台から落ちませんでした。9個目は完全に外したので、10個目は撃たずにそこで終了しました。
対してSR-2の結果は・・
こっちは2つ目の当たりが浅く、8個目は完全に外したので、そこで終了しました。
甘めの判定で、台から落ちなくてもオッケーというルールにすれば、連続的中数はNo.37が8個、SR-2が7個です。
一個差ですが、No.37の勝ちです。ただ、内容は随分違います。
人間の身体が揺れた時、銃が助けてくれるか?という要素が大きいと思います。
撃ってみた感想は、No.37の方が立射で銃を構えた時の揺れが少ない印象です。
構えただけで分かりました。肩付けと頬付けをしてスコープを覗いた時の小刻みに揺れる揺れ幅。
全く揺れないとは言いませんが、No.37の方が揺れ幅が小さく、揺れ方がゆっくりです。
何が違うんだろう?・・・と、2つの銃を何度も持ち替えて撃ちまくってみました。
印象としては、No.37の方が銃の前半分が重くて、全体的に硬い、という感じです。
対してSR-2は、弾力性のある棒を振った時に、先端がビヨンビヨンと揺れてる感じ。
解り易いように大袈裟に書きましたが、実際には、その場で撃ち比べないと分からない程度の僅差です。
でも、硬くて重い棒ならビヨンビヨンしませんからね。
硬くて重い方が良く当たる?って事だとしたら・・それって
こういうのと同じ理屈でしょうか!
もちろん、他にも色々な要素があるんだと思います。
肩付け・頬付けの位置や、左手で支持する高さ、色々な事がボーンサポート(筋力を使わずに済む据銃姿勢)に寄与しているか?が重要なんだろうと思います。
立射の射撃技術については「ぐうたららいふるまん」様のブログを参考にさせていただきました。↓
また、「京都大学ライフル射撃部」様のブログも参考にさせていただきました。↓
両ブログとも、実銃ライフル射撃競技の解説をされています。
私にとってはレベルが高くて、書いてある事の真似事すら出来ていませんが、初心者自己流アリ地獄に落ちない為に、何度も読み返しています。
10m試射
10mで撃ってみました。
10m射場は自宅裏なんですが、カメラアングルに隣の家が入ってしまうので、動画は無し&写真も少なめです。ご了承下さい。
三脚で依託します。
巻尺で10mを測り、
まずは、お遊び(楽しさとしてはこれが本番)としてスコープ合わせを兼ねて金属音を楽しみました。
次にペーパーターゲットです。
はじめに、いつものギャロップ0.3gで撃ってみました。
数回撃ったんですが、だいたい3センチ位のグルーピング円直径でした。
この日は、蚊の総攻撃に負けて、これで退散しました。痒さを我慢しながら撃ったので集中力は散漫だったと思います。
翌日、tascoTitanさんと電話で話し、スコープの使い方、依託射撃のコツ、など色々な事を教わりました。
それを踏まえて、後日、再チャレンジしました。蚊対策も万全です。
弾を変えたり、依託台を変えたり、トリガーの引き方を変えたり、スコープの覗き方を変えたり、銃の持ち方を変えたり、色々試した末に・・・
10mグルーピング結果
同じ銃とは思えないグルーピングが出ました。
銃床は重心位置の辺りを柔らかい台に載せました。
本来なら枕や砂袋と頑丈なテーブル、若しくは伏射の方がもっと良い記録が出たと思います。
この時の弾は、tascoTitanさんから銃と一緒に送られてきた、MODIFYの0.36gを使いました。
10m×10発で18ミリのグルーピングでした。これがこの日の最高記録です。ちなみに・・
この日の最低記録は22ミリでした。
この日はターゲットペーパー10枚、弾数にして100発撃ちました。
10回やって最低が22ミリというのも凄い安定性だと思います。
ちゃんとゼロインが合ってくると全弾APSの10点圏に入りました。
APSのルールでは10点圏の線に触れていれば10点です。
この日は、台の上に置いてあるターゲットペーパーの上に、何か乗せておかないと、ペーパーが風で飛ばされちゃう位の風がありました。
以前、マルゼンSR-2で21.5ミリを記録した日はペーパーが飛ばされるような事はありませんでした。
無風の日や室内なら、どんなグルーピングを出すんでしょう。
今回の記録は、私の拙い経験上では、10mグルーピングの最高記録なので、忘れる前に自分用の防備録も兼ねて、この時、気を付けた事を書き留めておこうと思います。
- 銃を支持する依託の位置は銃の重心位置。
- 身体が安定するような椅子の工夫、脱力の重要性は立射と同じ。
- 銃の共振を吸収する為に銃を柔らかい物に載せる、その土台は重い物。2点以上で依託。
- スコープのエレベーションゼロ(スコープの光学視野範囲の中心、精度の最も高い部分)の領域をなるべく使う。
- アイレリーフを変えてみて、スコープの中心を覗けているか確認。
- 銃に余計な力・重さを掛けない(微量かも知れないが銃が曲がる)ように銃の把持方法と頬付けを工夫。
- トリガーはAPS同様、ゆっくり、軽く、真っ直ぐ引く。
- トリガーの回転軸の位置を考えながら、トリガーに回転方向以外の応力が掛からないようにする。
- 呼吸はAPSよりゆっくり深く。腹式か胸式かは上体の前弯加減によるので、体重心が揺れない方で。
- APS同様、閉眼コンディショニングは有効。
- ボルト操作もゆっくり。特に弾をパッキンに押し込む所。
- 自分の身体が完全に安定しているか、眼前の遮蔽物と遠くの建造物を同時に見ながら確認。
この内、半分以上は、tascoTitanさんから教わった事です。今回はこれが理想通りに全部出来ていた訳じゃありません。
特に、何に銃を載せるか?については改善の余地があると思います。それが改善出来れば、グルーピングは更に良くなると思います。
この銃でAPSライフルクラスに出られたら楽しいだろうなぁ・・・競技認定銃ではないので無理ですけど(◞‸◟)
銃の性能はノーマルのAPS競技認定銃を上回る精度があると思います。
追記:
後から気付いた事があるので付け足します。今回の10mグルーピングの記録は、初日の3センチの記録の時はサプレッサー無しでの記録です。
でも、前述したようにサプレッサーを含めたマズル周辺部のテーパー加工が施されたこの銃なら、サプレッサー付の方が集弾性能が上がる筈です。
次の日、サプレッサーを付けて再計測したら、18ミリの記録が出ました。弾や撃ち方等も工夫したとはいえ、マズル周辺部の空気の流れを整える事がこんなに重要だとは知りませんでした。
50m射撃はやらないの?
私はよくVSR-10Gスペックの加速シリンダー仕様で50m先のフライパンを撃つ遊びをしています。
なら、高精度カスタムGスペックなんて借りたら、当然50mで試したくなるのが人情ってもんでしょう。
が・・・結論から言います。この銃で50m射撃はしません。
台風シーズンにぶつかってしまい、野外射場に行けなかったという事情もありますが、1番の理由は「適材適所」です。
tascoTitanさんのチューニングメニューには、遠距離射撃用のメニューもちゃんとあります。例えばこんな風に↓
が、今回のNo.37には、そのメニューは施されていません。
本来の得意分野でないジャンルでカスタム銃を評価しても、本当の魅力が分からなくなってしまう、という事です。
APS-3で50mを撃って「全然飛ばねえじゃん!」と文句を言うのと同じ・・・ちょっと極論過ぎますが、そういう事です。
精度は恐ろしい程だし、パワーもあるし、本当にやればかなり当たると思います。
でも、遠距離ターゲット射撃用のカスタムメニューが施されたtascoTitanカスタム銃なら更に当たるでしょう。
無理矢理、得意分野以外の事をしても、この銃の本当の魅力が分からなくなってしまいます。それでは銃が可哀想です。
No.37は「気持ち良い撃ち味を楽しむ為の銃」だそうです。
この後、その意味を知る事になります。
0.98ジュールの実銃⁉︎
No.37が届いた時は、グルーピングや的中数等の数値的な記録を取ったら、銃をお返しするつもりだったんです。
5mと10mでのデータは取れました。確かに恐ろしく良く当たる銃だ、という事は良く分かりました。
それじゃ、梱包しようかな・・・と思ったんですが、
・・・せっかくだから返す前にもうひと撃ちしておこうかな・・・と思って、
遊びで撃つだけなので、本気で集中しないと当たらない1センチサイコロではなく、20×15ミリの金折を、
こんなふうに適当に並べて、立射で撃ってみました。距離も5〜6m位、と大分適当です。動画のラストの実射シーンがこれです。
その時の印象は・・・ただ撃っているだけで何故か楽しい。
何だか楽しいな・・もう少し撃ってから梱包しよう・・と、撃ち続けたら、いつの間にか数時間経っていました。
いつまで撃っても全然飽きない・・・不思議な感覚でした。
50mシューティングのような特別に誂えた環境ならともかく、自宅の5mレンジで、自分の銃では味わった事の無い面白さです。
何が違うんだろう?と、ガンロッカーに自分の銃も並べて、取っ替え引っ替えしながら撃ちまくりました。毎日毎日、何時間も。
3500発入りの大袋が、あっと言う間に無くなりました。
フルオートやスピードシューティングじゃあるまいし、精密射撃系の銃で、大袋の残量の心配をしたのは初めてです。
慌てて秋葉原へダッシュです。
別に頑張ってたくさん撃った訳じゃありません。楽しいから撃ち続けている内に、気付くと弾が減っていたんです。
これだけ沢山撃つと、鈍感な私でもだんだん分かってきました。楽しさの正体が。
トリガーもボルト操作も全てがカッチリしていてスムーズ、そして構えた感じは実銃のような剛性感と重量感。
ノーマルのVSR-10の場合は、ボルトやボルトハンドルに僅かにガタがあるので、操作する度に感じるガタ付き感、ストックを握れば、柔らかくて少し凹むようなオモチャ感があります。
トリガーを引けば、引く方向以外にも左右方向に感じるガタ付き感。強めに肩付けすると僅かに感じるたわみ感。
と言っても比べてみないと分からない程度の差ですが、確実に差はあります。
そういう、玩具だから、柔らかい素材だからこそ感じるデメリットを徹底的に精度を上げたり補強する事で修正してあります。
その結果、ボルトもトリガーもカッチリ、スムーズに正確に動きます。強く握って肩付け頬付けしてもギシギシ撓んだりしません。
硬い銃で小さな点を狙うと狙点がピタッと安定します。トリガーがスムーズだから、力む事無くスウッと引けます。
トン、という心地良いリコイルと共に、弾が真っ直ぐ正確に飛んで行きます。身体が少しでもブレれば、正確にその分だけ弾もズレます。これが凄い!
精度の低い銃だと、身体が揺れたのか、単なるフライヤーなのか、よく分からないんですよね。私も自分の銃だけ撃っていれば気付かなかったと思います。
オモチャ感を徹底して排した銃が、ただ撃つだけでこんなに楽しい、という事を。
まるで0.98ジュールの実銃です!
プロのチューナーによるコスト度外視の手作業だから到達出来る領域だと思います。ここまで手間隙掛けてtascoTitanさん、儲けは出てるんでしょうか?ちょっと心配になります。
これを東京マルイに求めるのは酷ってもんです。VSR-10の定価が10倍になってしまうかも知れません。
そういうレベルの銃です。
部屋撃ちなら文句なし。屋外でも命中精度でこれに勝てる銃は殆ど無いと思います。
多少重めのピストンによって適度なリコイルショックも楽しめますが、剛性と重さによって命中精度は低下しません。
そもそも、この圧倒的な命中精度は、この銃の1番の魅力ではありません。1番の魅力は紛れも無く、私が毎日何時間も撃ち続けても、全く飽きる事の無かった楽しさです。
飽きるどころか、週末の夜に撃ち初めて、いつの間にか外が明るくなっていた事が2度ありました。命中精度を楽しむ事も出来ますが、見て触って楽しむというモデルガン的な楽しみ方も出来る銃です。
そして「撃ち味を楽しむ」というジャンルなら、自分の銃や、私が某有名シューティングレンジでレンタルした様々な銃よりも楽しさは上でした。
操作が気持ち良くて、実射性能が高くて、観てるだけでも楽しめる外観。中身も外観も両立してる銃って少ないですよね。
マルイのハンドガンで例えれば、コルトガバメントの見た目が好きなんだけど、実射性能はハイキャパの方が・・とか、WAの外観は良いんだけど実射性能はマルイかな・・・みたいな感じに。
No.37は、実射性能は専用競技銃と同等以上、外観は表面仕上げで定評のある某有名メーカーに匹敵する美しさ。
外見と中身(実射性能)の両方を国内トップレベルと言っても過言では無い高いレベルで両立しています。この銃の場合は、「外観」「命中精度」に加えてもうひとつ「操作感」を付け加えたいです。
この、カッチリ・スムーズな各部の精巧な操作感は、精密機械です。実銃を触った事のある方なら「ああ、この感じ、実銃だね」と共感してもらえると思います。
遊び方が極めて制限される日本の実銃事情を考えると、この「0.98ジュールの実銃」は、実銃にも興味あるけど諸事情により所持出来ない・・・という人にも合理的な選択肢になると思います。
私が、この銃を「究極の一丁」だと思った理由です。
更に言えば、プロチューナーが作った、と言う事は「ここをもっとこういう風にして欲しい」と言った進化に対応出来る、という事です。
一度完成しても、その先が無限にある!!大手メーカーでは、そんな事は出来ません。
自分でカスタムしたい、という気持ちも良く分かります。変化する過程を楽しみたい、という気持ちもとても良く分かります。
が・・・買ってみたけど失敗だったカスタムパーツは無駄になります。残念ながらエアガン業界には、見た目だけが良いカスタムパーツが沢山あります。(趣味業界全体に言える事ですね)
そんなカスタムパーツをてんこ盛りにして、自分が満足するレベルになるまでに、果たして何十万円使うんでしょう?
私が自分の加速シリンダー仕様に純正パーツを多く使うのは、それが理由です。
「自分でチューニングなんて出来ないけど、満足出来る愛銃が欲しい」という方には、tascoTitanチューニングはおすすめ出来ます。
私が知る範囲内で、これだけ手間のかかるハイレベルな外装&内部チューニングを格安とも言える価格で引き受けてくれるプロチューナーを他に知りません。
私がtascoTitanさんとメールや電話をした印象は「銃の話が大好きな気さくなおじさん」です。
話せば話すほど銃の話は尽きず、色々と知らなかった銃の知識も教えて頂きました。お陰様で随分、銃の事に詳しくなった気がします。
チューニングの事は勿論、スコープの調整方法から依託射撃の技術に至るまで。この人、何者?という位、銃の事に詳しい人でした。
そして、人様からお金を頂く、という事に強い責任感を持った、プロとして信頼出来る人だと思いました。
自分だけの究極のVSR-10が欲しい方、チューニングを頼むかどうかは後から決めても良いので、話を聞くだけでもかなり面白いですよ。
後日談:No.37を返却した後の話
ここ最近、帰宅すると先ずNo.37を撃つ日々が続いていました。
No.37を発送した翌日も、帰宅して部屋着に着替え、いつもの癖でガンロッカーを開けました。
「あ!そうだった。もう無いんだ・・・・」
無いと思うと思い出す、あの精巧な感触。
ガンロッカーから取り出すだけで感じる剛性感。スムーズでカッチリしたボルトハンドル。スコープ越しに標的を見ただけでピタッと止まる重量バランス。軽くトリガーを引くと必ずレティクルの中心に吸い込まれていく白い残像。キーンと弾けるターゲット。快感!
高い剛性により、自分のミスも分かり易い。
「あ、今のは左手首が力み過ぎた。上に逸れる!」「今のは右小指の握りが強過ぎる。左に逸れる!」
・・・そんな事、自分の銃だけ撃ってたら気付かなかったでしょう。
高精度&高剛性&高バランスの銃だけが持つ独特の世界なんだと思います。
あの独特の感覚、面白さがもうここには無いんだ、と思うと、無心に撃ち続けたあの楽しい思い出が、まるで走馬灯のように脳裏を駆け巡りました。
まるで心にポッカリ空いた穴のようにガンロッカーの真ん中が空いていました。
No.37は本来のオーナーの元に戻っただけです。自分の銃じゃないのに何故か喪失感がありました。
tascoTitanさんから「無事に届きました」というメールを頂いた後、私が返信したメールの一部を抜粋します。
「無事にNo.37が届いたようで安心しました。
安心と同時に寂しさが込み上げて来ました。自分の銃じゃないのに、同棲してた恋人が実家に帰ってしまったような気分です。
ここまで深い思い出を残せる銃なんです。tascoTitanカスタムは。
銃ひとつで、こんな気持ちになれるものなんですね。
銃は単なる物だけど、人が感情移入した時、単なる物じゃなくなる気がしました。
人の心を動かせる銃を上手く表現出来る語彙が見つかりません。どんな言葉も陳腐に聞こえそうで。
初恋のような思い出をありがとうございました。」
今、読み返すと少し恥ずかしいような気もしますが、No.37と過ごした日々がそれだけ楽しかった、という本心の表れなので、敢えて公開します。
いつの日か、No.37に負けないような楽しい思い出を残せる銃に、自分の銃を仕上げてみたいと思いました。
「楽しい銃」なんて、誰でも漠然と欲しているものですが、「どんな銃なら楽しいのか?」を具体的なイメージを持って目標に出来る自分は幸せだと思います。
改めて、No.37をご厚意だけでお貸しいただいた、tascoTitanさんに心からお礼を申し上げます。
tascoTitanさん、本当にありがとうございました。
銃に恋してしまった変態の話は、これで終わりです。常軌を逸した記事に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
では今回はこの辺で。
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