- 概要
- 今回使う銃は
- 比較するBB弾は3種類
- 撃ち方
- 銃の剛性
- 実射結果
- 撃ち終わってみて
- マルゼンに行く
- APSライフルの新品が欲しい
- 今後に向けて
- 修理後の命中精度
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- マルゼンSR-2に関するブログ記事一覧はこちら
- マルゼンSR-2のYouTube動画はこちら
概要
今回はAPSライフルを使ってBB弾の命中精度を比較します。APSライフルとは・・・
APS競技認定銃という専用ライフル(と言っても実質、普通のエアガン)を使って、10m先のターゲットを撃つ競技です。
こんな感じのターゲットを狙います。真ん中の10点圏は直径22ミリ、マック堺さんが動画で「2分間に5発」ってやってるのと同じ、フロンティアのペーパーターゲットです。
ポリカーボネート板もフロンティア。これがあった方が弾痕が見やすくなります。
自宅裏に簡易10mレンジを作りました。
こんな感じで設置。台座や洗濯挟み等は全てダイソーです。
10メートルを測り、
壁にマーキング。この日は風速2〜3mくらいの風がありました。気温は4度です。寒さでパッキンが硬くなりそうですね。
今回使う銃は
マルゼンAPS.SR-2です。中身はノーマルです。APS専用なのでホップアップはありません。見た目がダサダサなチークピースとバットプレートもどきが付いてますが、これのお陰で立射姿勢が安定しました。この激安カスタムの記事はこちら↓
比較するBB弾は3種類
今回比較するBB弾はこの3つです。
エアガン精密射撃の代名詞、マルゼンのスーパーグランドマスター0.29g、通称「赤箱」です。インナーバレルを汚さない、という意味では最善な弾だと思います。
私のお気に入り、BLSの0.48gプラ弾です。直径の誤差は良く分かりませんが、重さは正義です。空気を切り裂いて直進する力は1番強い筈!?以前、暖かい時期に試した時は10m×10発のグルーピングが21.5ミリでした。その時の記事はこちら↓
以前、プロチューナーさんから銃をお借りした際に一緒に頂いた、MODIFYの0.36g弾。銃の性能とこの弾で、10メートル×10発で18.5ミリというグルーピングを叩き出した弾なので気になっていました。その時の記事はこちら↓
MODIFYには0.4gのバイオ弾もあります。0.4g弾はYouTubeで50mシューティング動画を投稿されているHS.Hunterさんが、50m先の26cmのフライパンに26/30発的中という偉業を成し遂げた弾です。その動画はこちら↓
撃ち方
今回の撃ち方を説明します。今回は普段、室内5mで練習しているスコープを10mで合わせる事も目的だったので、3種類の弾で10パッキン撃つ毎にスコープ合わせをしながら3セット、1種類の弾で10発×3回、合計90発撃ちました。
弾の種類を変えた時は、紙的を撃つ前に金属ターゲットを撃って大雑把なスコープ調整をしました。
三脚への依託方法は、まず機関部の下と、
ストック後端部の2点で依託。
銃の剛性
ここで重要なのが、機関部下の依託です。
実は前日にバイポットのみの依託で撃ってみたんですが、結論から言うと機関部下の依託に比べて、約8moa分(10mなら5.6ミリ)上に着弾しました。
上に着弾する事より問題だったのは、グルーピングが酷い!10mなのに5センチ位散った物もありました。
SR-2の先台部分は機関部と一体ではなく、このように別々の部品を結合して組み立てられています。もし、結合部の剛性が弱くて目視では分からない程度にグラグラしてるとしたら?
SR-2の場合、アウターバレルとレシーバーの結合は単なる圧入だし、実銃みたいに硬い素材で構成されている訳でもありません。
しかも分解メンテがやり難い部類の銃なので、このSR-2もインナーバレルを掃除したり、シリンダーの外側にシリコンスプレーを吹いたり、と言う程度のメンテしかしていません。
なのに、買ってから約1年、練習で毎日50発位撃ってたんですから、シリンダー内のグリスは真っ黒になっている事でしょう。
APSライフルの上位にSR-2が少ない理由が少し分かった気がします。
この基本設計では精度に限界があり、圧入という構造ではチューニングにも制限がある為、性能向上が難しく、ノーマルでやれる範囲内で人間が頑張るしか無い、という事かも知れません。
ただ、「上位は狙わない」と割り切って考えれば、安価、軽量、左利き対応、可変ストック、握り易いピストルグリップ、等々、エントリーモデルに求められる要件を優先したのかな?という気がします。
スピードシューティングのレースガンも同じですが、高価な専用銃の性能を活かせるか?は人間次第。ならば、ノーマルハイキャパもSR-2もエントリーモデルとして高性能、という設計思想なんでしょう、多分。
APS-3はちょっと違いますが。あれはノーマルでも上位を狙える凄い完成度だと思います。
おっと、また話が逸れました。では実射の結果です。
実射結果
それぞれ10発ずつ撃った感圧式ターゲットの、1番離れた弾痕の中心から中心までを、ノギスで0.1ミリ単位まで計測しました。
まずはマルゼンの赤箱です。精密弾ではありますが、0.29gなので今回の3種類の中では最も軽量弾です。微風とは言え風があったので、風の影響を受けたのかも知れません。3枚のグルーピング値の平均は約41ミリでした。
次はBLSの0.48gです。1枚目だけを見れば今回の最高値、そして私の銃の中での最高値です。これに勝てるのは、以前、プロチューナーのtascoTitanさんからお借りしたGスペックだけです。この重さで10mですから、微風の影響は殆ど無いはずです。3枚にバラつきがあるのは、元々の弾と銃の精度でしょうね。3枚のグルーピング値の平均は27.3ミリでした。
最後はMODIFYの0.36gです。今回唯一のバイオ弾です。価格は1発あたり約2.5円なので他の弾と大差ありません。3枚共そこそこ纏まっていますね。3枚のグルーピング値の平均は約26ミリでした。
撃ち終わってみて
各BB弾の印象は・・・
マルゼンは3枚のグルーピング値の差が少なく、平均して良く散りました!!
マルゼンの赤箱だけは他の弾より直径が大きめで、更にインナーバレルはマルイ等と比べるとタイトバレルなので弾とバレルのクリアランスは小さめです。
私の記憶違いでなければSR-2のインナーバレル内径は6.04mm、VSR-10は6.08mm、マルゼン赤箱の直径は5.97mm、マルイスペリオールの直径は5.95mm。
弾とバレル内径のクリアランスで比較すると、マルゼンAPSシリーズは0.07mm、マルイは0.13mm。
マルゼンの考え方は「クリアランスが狭い方が精密射撃に向いている」という事のようです。
別にそれを否定はしませんが、弾やバレルのちょっとした汚れ、歪み、撓み、共振、射出空気圧誤差、がシビアに反映されると思います。
シビアに銃の状態を反映した結果、かなり草臥れた銃の状態が如実に現れたのかも知れません。
BLSはベストの1枚だけを見れば最高値です!重量弾は銃の状態を誤魔化す事が出来る、という風説は本当なのかも知れません。
ただし、3枚のグルーピング値のバラつきは今回の3種類の中で最悪です。もしかしたら弾の直径の誤差が大きいのかも知れません。
今回は選別はしませんでしたが、選別すれば違う結果になるような気がします。
MODIFYは3枚のグルーピング値の平均が最高値をマークしました。
弾の誤差が1番少ないのかも知れません。弾の入れ物もガラス瓶ですからね、コスト掛かるでしょうに。バイオ弾は劣化が最大の敵なのですが、ここまでやれば、弾の精度を維持出来るというメーカーの拘りなんでしょう。
また、最高値の20.3ミリは前回の0.48gの21.5ミリを上回り、今回の0.48gの記録に次いで、私の銃としては2番目の高記録です。
マルゼンに行く
今回の実射の途中から、可変ストックがグラグラし始めました。
このストックの付け根部分の内部のボルトが緩んだようです。ただ、その後に高記録が出ているので依託射撃での命中精度には関係無いようです。
緩んだ程度なら自分で修理しようと試みたんですが、ストックの付け根にある黒いストッパー?のような部品が硬く締まっていて専用工具が必要なようです。
分解し難い構造である事、分解中の作業ミスで壊れたらマルゼンの補償が切れる事、シリンダー内部のグリスアップ等もしたかった事、等の理由からマルゼンのサービスセンターに持ち込みました。
マルゼンの社屋の写真でも撮って来ようと思ったんですが撮り忘れました。
依頼した作業は、ストック固定ボルトの締め直し、トリガーボックス内部のグリスアップ、シリンダー内部のグリスアップ、ノンホップパッキンの交換、インナーバレルのクリーニングです。
すると、持ち込んで約30分で作業終了!?しかも料金は無料!神対応です!某業界トップメーカーとは雲泥の差ですね。
こんなに儲からない良心的な仕事をしてたんですね、マルゼンって。
最初は、APSが好きだから、やむを得ずマルゼンの銃を買ったんですが、マルゼンファンになりました。
APSライフルの新品が欲しい
これは2021年1月の話です。前述のマルゼン本社に行った際、社員さんと少し話をさせて頂きました。
まだ公式発表もされていないような情報なので大きな声では言えませんが、T◯P◯9◯の再生産の予定がある・・・かも知れません。ちょっと濁しておきます。( ̄▽ ̄)
勿論、まだまだ時間は掛かるでしょうし、大雑把にいつ頃、と言う程度ですら現時点では全く未定との事。
どうしても◯Y◯E◯6の新品が欲しい人、そして気長に待てる人は、ヤフオクに張り付くより少し貯金しておいた方が良さそうです。
今後に向けて
APS本大会での成績だけを追い求めるなら、ノーマルのAPSライフルでは難しいかも知れません。この辺の事情はハンドガンクラスとは違います。
ただ、それを追い求め始めたら、一体幾ら掛かるのか?・・・下手すりゃ実銃が買えます!
実銃ではなくエアソフトでの精密射撃。敢えてそこに浪漫を求める気持ちもありますし、家で撃てる事もとても大きなメリットです。
特に精密射撃という特性上、全ての弾がレーザーライフルのようにど真ん中に飛んで欲しい!という気持ちもかなり強いです。
ただ、私の場合、まだまだ人間の性能向上の余地が多分に残っている気がします。
上級者さん達のように銃をピタッと止められるようになれば、高価なチューニング銃が欲しくなるんでしょうね。
他の趣味やスポーツと同じです。違いが分かるウデになれば、それに応えられる道具が欲しくなります。
修理後の命中精度
マルゼンから帰宅して早速撃ってみました。ボルトやトリガーは当然スムーズになったんですが、命中精度は・・・
いつもの5m先の1センチのサイコロです。
気楽に撃ち始めただけなので動画も撮っていませんが、立射で撃ったのに10連続的中してしまいました。
修理前はちゃんと狙ってもフライヤーが出たりして10連続は難しかったんですが、明らかに銃の精度は良くなりました。
スコープで見ていると、弾がレティクルの中心にちゃんと飛んでいるのが良く見えました。
ただ、人間の性能は変わってませんから、まぐれだと思います。10連続的中を狙って出せるようになりたいものです。
こんな記事のラストにこんな事を書いて申し訳ありませんが、修理後の今の状態なら今回の10mのグルーピング記録を更新出来るような気がします。
シリンダー内部のグリスが再び汚れる前にもう一度、10mの再計測をしたいですね。
この結果を見てメンテの重要性を再確認しました。毎日練習する人は、年に一回位は機関部を含めたメンテをした方が良いと思います。
先程、チューニング銃について触れましたが、メンテされたノーマル銃の性能は決して侮れません。
上級者が限界まで突き詰めれば兎も角、初心者にとっては充分過ぎる性能があると思います。
では今回はこの辺で。
後日追記
マルゼンにオーバーホールに出してから、だいぶ時間が経ってからの話ですが、10m実射で精度の確認をする機会がありました。その様子はこちら↓
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