前回までは・・・
加速シリンダーに合わせてバレルをカットしながら初速を測定、前回は220ミリまで切りました。
実は今回はひとつ、やらかしてしまいました。
前回、シリンダーのエア漏れがあったので、それを治して初速を測ってから、バレルを切ろうと思っていたのですが、一晩経ったらすっかり忘れて、ついバレルを切ってしまいました。
そんな訳でバレル切りから。
バレルカット
ここで気付きます。「あ!シリンダーの気密治して初速測るの忘れた・・」
もう、バレルは戻せないので、過ぎた事は忘れてシリンダーをバラします。
シリンダー内のグリス
今回のバラし直後の写真を撮り忘れたので前回の写真ですが、今回もグリスは薄く伸ばして塗ってあるだけです。
ただ、この状態で、現実にエアが漏れている訳です。
以前、偶然にも完璧な気密が取れた時は、ピストンは、ゆっくり10秒数えても全く動きませんでしたからね。
エアが漏れている疑いのある場所は2箇所です。
- Oリングとシリンダーの接触面
- Oリングとピストンの接触面
このどちらかの筈です。
車やバイクのピストンリングでも同じですが、個体だけで完璧な気密を取る事は不可能です。
クリアランスをゼロにしたら、ピストンが動きません。
だからエンジンの場合はエンジンオイルによって、その隙間を埋めています。
隙間を埋めつつも、抵抗を減らす為に油膜は薄くしなければならない、薄くしても油膜が途切れてはならない・・・エンジンオイル、特にレース用オイルに高性能が求められる理由のひとつです。
エアガンの場合、
Oリングとシリンダーの接触面は、仮にグリスを厚塗りしてもOリングで削ぎ落とされてしまうので無意味でしょう。
粘度の高いグリスを塗ったら、ピストンスプリング程度のパワーでは、ピストンスピードが落ちてしまうでしょう。
Oリングとピストンの接触面。今回は、ここのグリスを増やしてみようかと思います。暫くしたら落ちてしまう気もしますが、取り敢えず。
取り敢えず、コポコポ音は無くなり、20秒程待ってもピストンは全く動きません。成功・・・かな?これでダメだったらどうしよう・・・ここだけ高粘度のグリスにする、とか?
で、一晩経って再度、気密チェックしてみると、コポコポ音が復活してました。こうなると高粘度グリスにするしか無いのかな?
まぁ、気を取り直して初速を測りましょう。比較対象の前回とは220ミリバレルの初速の事です。
初速測定
ホップ0
前回は70.36・68.82・66.43・66.01・64.79。初速変動幅は5.57。
今回は68.11・67.40・66.91・67.88・68.64。初速変動幅は1.73。
初速は大差ないですね。初速安定性は極端だった前回よりは良いです。
ホップ5
前回は67.43・67.71・67.44・68.85・68.82。初速変動幅は1.42。
今回は67.69・70.55・69.81・68.25・69.59。初速変動幅は2.86。
大差ないような微増なような。
ホップ10
前回は73.09・74.05・72.94・75.92・75.24。初速変動幅は2.98。
今回は72.22・71.91・73.25・69.87・71.65。初速変動幅は3.38。
これは初速、下がってますね。安定性も悪いし。
ホップ15
前回は70.44・69.81・70.68・70.09・70.28。初速変動幅は0.87。
今回は69.09・68.89・69.50・68.86・70.05。初速変動幅は1.19。
ここもです。初速、安定性共に少し落ちました。
ホップ18
前回は65.66・66.92・67.01・68.96・68.54。初速変動幅は3.3。
今回は65.82・65.94・65.46・67.92・65.69。初速変動幅は2.46。
初速は少し落ちてますが、1発を除くと他の4発の安定性が良いですね。
ホップ20
前回は65.79・66.89・66.77・66.51・67.81。初速変動幅は2.02。
今回は66.01・65.53・65.94・65.61・67.25。初速変動幅は1.72。
初速は少し落ち、安定性は大差ないような感じです。
考察
これは迷います。実は、ここでバレルカットを止めれば、マズルストッパーが使えるんです。
でも、これ以上短くするとインナーバレルが奥に入り過ぎて、何かバレルを固定する方法を考える必要があります。
また、現時点でシリンダーとバレルの容積比は、ノーマルのプロスナと同じ位になりました。
そして、もっとバレルが短い方が容積比が理想に近づくのなら、初速は上がる筈なんです、バレル加速期後半の負圧が減るから。だけど、今回の結果はご覧の通りです。
という事は、やはり、容積比はプロスナの2.0がベストなのか??
ただ、気になる事もあります。
ここまでやって来て気付いたんですが、バレル加速後半で、敢えて負圧を作った方が、発射音が静かになる、つまり、シリンダーに対してバレルを長過ぎる位にした方が静かになる、という事を。
プロスナの設計思想が静音性を重視しているとしたら、敢えてベストなバレル長を外してる可能性もあるのかな?と。
まぁ、私にとっては、マズルストッパーが使える事の方が大きいですけど。
また、当初の見立てであった、200ミリ〜100ミリの間位でベストセッティングが出るんじゃないか?という予想の内にギリギリですが、入ってます。
取り敢えず、更なるショートアウターバレルを入手するまで、このバレル長で何とか0.9ジュールを出してみたいと思います。
方法はいくつか思い付くんですが、ここまで予想が外れまくってますからね。試してみないと分からないとしか言えません。
取り敢えずスプリング辺りからですかね。詳細は次回、というか、まだ迷っているので書けないだけですが。
では今回はこの辺で。
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